リスナーレポート

当日の多賀城市民会館は、多くの人で溢れていた。ステージには、大きくてかっこいいセット。中学生の頃、合唱部としてステージで歌ったときとはまるで違う雰囲気が漂っていて、私の胸は不思議なトキメキでいっぱいだった。

舞台を見たあとの私は、驚きと感動でなぜか笑っていた。正直、普段少年マンガはほとんど読まないし、NARUTOのストーリーも完全に知っていたわけではない。

でも、とんでもない迫力のアクション、一気にNARUTOの世界へといざなう音楽、最新の技術を存分に使った圧巻の映像美、出演者の迫真の演技…。そしてなにより、見ている人に素晴らしい勇気をくれるストーリー…。

そのすべてに、私はもちろん、会場にいるすべての人が圧倒された。あのアクションはどれくらい練習したのだろう。どうしてこの音楽はこんなにもドキドキするのだろう。こんなにすごい映像技術を生で見たのは初めてだ。

不器用で感情的で、忍者としてもまだまだ未熟なナルト。それでも、仲間のため、村の将来のため、必死に戦うナルトの姿に、とても感動した。不器用でも一生懸命に。感情的だからこそ誰よりも熱く。ナルトがなんだかんだ言っても周りから愛される理由はきっとここにあるんだと感じた。諦めることを知らないナルトを、自然に応援していた。

「人は守りたいものを見つけたとき強くなれる。」これは、舞台の中で私が最も印象に残ったある登場人物のセリフだ。私はふと、自分の中で守りたいと思うものを考えてみた。家族、友達、宝物、自分の夢…。ナルトのように決してかっこいいものではないけれど、私にも守りたいと思えるものがあったんだと気づかせてもらった。

自分はまだ高校生で、どちらかというとなにかを守ることよりは守られることのほうが多い。でも私なりに考えて、今目の前にあるものを、どんな小さなことでも大切にしていこうと思った。

それから、ナルトがどんな壁にぶつかっても向かうべき方向へ迷うことなく進んでいく姿を見て、これから先待ち受ける困難にも、逃げずに戦おうと思った。

NARUTOを見たあとの世界は、すごくキラキラしている。こんな素晴らしい舞台に出会うことができてよかった。感じたことの全てを忘れることなく、これからも過ごしていきたい。

レポートby ちま3号


(C)岸本斉史 スコット/集英社 (C)ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」製作委員会2015

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