SCHOOL OF LOCK!未来新聞
2014年3月11日号発刊!!

140311_sol02.jpg

 
2014年3月11日
東日本大震災から3年。
 
“未来の鍵”を握る学校、SCHOOL OF LOCK!。
今夜は、生徒みんなと一緒に未来の授業をしていきました。
 
これから先、みんながどんな未来を生きていくのか、震災から3年経った今でも分からないことがたくさんあります。
正直、大人たちだって、何も分かっていない状態。
でも、10年後、20年後、30年後。
日本の真ん中にいるのは生徒のみんなです。
 
とーやま校長「俺達は東北の問題を避けて、未来を迎えることはできない。『東北の未来は、日本の未来』 」
 
140311_sol01.jpg

 
『 未来と今 』
 
とーやま校長「東北の未来は、この国の未来の鍵はこれを聴いている10代のみんなが握っています」
 
よしだ教頭「格好つけているわけではなくて、これは事実です」
 
とーやま校長「未来なんてものはいつだって見えることはない。でも、見たい未来を描いて、今を生きることはできる」
 
そして未来を変える鍵は、“今”という時間にしかない。
今回は、東北の“今”を知るために、生徒に協力してもらいました。
 
それが、SCHOOL OF LOCK!未来新聞
 
東北の生徒に、震災から3年を迎えて今考えていること、感じていることを記事にしてもらいました。
震災の記憶や、今抱えている不安や不満、未来に向けて思っていること……
あれから3年が経った今、これまでどうしても聞けなかった話を、みんなに聞かせてもらいました。
 
このお願いに応えて、記事を書いてくれた生徒のみんな、本当にありがとう。
 
そんな、みんなの想いを集めた、
『SCHOOL OF LOCK! 未来新聞 2014年3月11日号』
 
今夜から発行!
この学校のWEBサイトに公開しました。
 
140311_sol03.jpg
 
 
今夜の授業は、届いたこの記事を時間の限り紹介。
2人が電波に乗せて、“東北の今”を全国に届けました。
そして記事を書いてくれた生徒に直接、話を聞きました。
 
140311_sol04.jpg

 
まず声を聞かせてもらったのはこの生徒。
 
エゴイスト 岩手県 18歳 男
 
とーやま校長「久しぶりだね! ちょうど一年ぶりだな」
 
エゴイスト「そうですね」
 
一年前、とーやま校長とよしだ教頭は、岩手県、陸前高田で4人の生徒に会いました。
その中の一人、RN エゴイスト。会った当時は高校2年生。
 
とーやま校長「一年前はお前の美声を聴かせてもらったんだよね。BUMP先生の『ゼロ』を歌ってくれて。ありがとな」
 
エゴイスト「いえいえ…(笑)」
 
今年、エゴイストは高校の卒業式を迎えたそう。
 
エゴイスト「野球部なんで無茶振りをされて…!」
 
とーやま校長「それは盛り上がったの?(笑)」
 
エゴイスト「まあ、なんとか…(笑)」
 
とーやま校長「震災から3年目だけど、今日はどんなことを思ってた?」
 
エゴイスト「震災3年目ってことは、親が亡くなって3年目って事なので、ずっと親の事を考えていました」
 
とーやま校長「去年も会って、お前の気持ちを色々聞かせてもらったけど、あれから変わった事もある?」
 
エゴイスト「心境的には変わってきてないんですけど、親への感謝の面は強くなっていますね。中学3年生までは、親の教育があって色々ぶつかってきて、ろくに手伝いもしてなかったです。でも今思うと、親とのケンカが今の自分って作っているんだなって思っています」
 
とーやま校長「そうか…改めて、10代のやつらだけじゃなくて、今この授業を聴いてるたくさんの方に、みんなに伝えたい事あるか? 話してほしいんだけど良いかな?」
 
エゴイスト「はい。僕は震災当日、親への最後の言葉が“行ってきます”でした。それが最後の“行ってきます”になりました。すごい悲しくて、今更感謝している事に気づいて、“ありがとう”も言えなくて後悔しています。
これから関東でも地震が起こるって言われてます。家族、友達、恋人、そばにいる人達にありがとうを言ってほしいです。どのありがとうが最後になってもいいように、いっぱい言ってもらいたいです」
 
とーやま校長「そうだな。俺はそうしてくよ。ありがとう! 4月からも楽しんでいけよ」
 
エゴイスト「はい!」
 
140311_sol05.jpg

 
生放送教室には生徒から、震災について自分が思った事、未来新聞を読んだ感想を書いてくれた書き込みがたくさん届きました。

未来新聞
読みました。3月11日、絶対にこの日を忘れてはいけないと強く思いました。普段ここで見ていたRNの生徒さん達が、こんな状況で、こんな思いでいたなんて。可哀想じゃなくて、他人事じゃなくて、上手く言えないけど、忘れちゃいけないしこれからの教訓にしなきゃって思いました。
雨降る青空
女/15/山口県
2014/03/11 22:24


地震。津波。
私が住んでいる所は岩手県盛岡市で、津波の被害はありませんでしたが地震がありました。地震が来たとき、ただ泣く事しか出来ませんでした。電話で家族皆無事だと分かりました。私の家族みんな無事で良かったと心から思いました。 中1からいじめられて中2から私は不登校になって、3.11の事は忘れて、「死にたい」「消えたい」とか思っていました。でも今日3.11を思い出して、自分自身と向き合って決めたんです。「なに負けちゃってんだ。私こんな弱くないでしょ!まだ闘える。大丈夫だ。」って思えたんです。 木曜日、学校行ってきます! 中1行けてたんで、中2ラスト頑張ります! 中3なるの怖いけど、中3も頑張ります!
月神 めい
女/14/岩手県
2014/03/11 23:06



とーやま校長「みんな、色んな事を思っている。何が良いとか悪いとかは無い。お前が思っている事が正しい。その想いをちゃんと未来に持って行く事で、SCHOOL OF LOCK!未来新聞は完成となる」
 
『東北の未来は、日本の未来』
今回の事をきっかけに、自分の未来について考えてほしい。
 
140311_sol06_2.jpg

 
引き続き、未来新聞に掲載された記事を紹介していきました。
その中で今度は、中学校の卒業式に震災に遭ったというこの生徒に逆電をしました。
 
バイ・マイ・サイ 福島県 18歳 女
 
震災の被害のため、県内の4箇所の施設に臨時の教室を借りて始まった高校生活。
その高校生活を先日、卒業したという RN バイ・マイ・サイ。
 
とーやま校長「どうだった卒業式は?」
 
バイ・マイ・サイ「本当は本校舎で卒業式を迎えたかったんですけど、間借りした大学の体育館で卒業式をやりました」
 
とーやま校長「友達とはどんな話をしたの?」
 
バイ・マイ・サイ「“やっぱり防護服を着てでもいいから、本校舎で授業をしたかったね”って話しました」
 
RN バイ・マイ・サイは今日、南相馬に住むおばあちゃんの家と、震災で亡くなってしまった親戚の家にお線香を上げるため訪れた。
その後、警戒区域内にある、自分達の家に行き黙祷をしたそう。
 
とーやま校長「おばあちゃんとはどんな話をしたの?」
 
バイ・マイ・サイ「春から一人暮らしするので料理の話をしました!」
 
よしだ教頭「料理教えてくれた?」
 
バイ・マイ・サイ「はい。煮物料理を教えてもらいました」
 
他にも震災の事について、おばあちゃんと話をしたそう。
 
バイ・マイ・サイ「おばあちゃんが“命は一つしかないんだから”って言葉が心にきました…」
 
今、RN バイ・マイ・サイの家族は、新しい家を建てた。
今まで、おじいちゃん・おばあちゃんとは、警戒区をはさんで離れ離れだったので、家族で一つの家で暮らしたいという事になった。
 
バイ・マイ・サイ「家族内では、新しい家が建ってからは、新しい家のことばっかり話していてます。“あれをしよう”“これをしてみよう”とかを話しています!」
 
とーやま校長「楽しい感じでよかった…!」
 
将来は高校の先生になりたいという、RN バイ・マイ・サイ。
4月からは大学進学のため、福島を離れるという。
 
バイ・マイ・サイ「震災の時に、高校の先生にお世話になったんです。先生自身も被災された方がいたのに、熱心に教えてくれて、生徒の事を一番に考えてくれている姿を見て、なりたいと思いました」
 
とーやま校長「4月から新しい道を進んで先生を目指していく。その先に未来って何か見える?」
 
バイ・マイ・サイ「はい、福島県に戻って先生をやりたいです。福島に残っている子ども達を支えて、命について、放射能についてちゃんと教えていきたいと思っています」
 
とーやま校長「頼むな。ありがとう」
 
最後に黒板の時間。
本日はこの言葉を書きました。
 
140311_sol07.jpg

 
『 みつけたもの 』
 
今回、東北のみんなに伝えてもらった言葉。
たくさんの言葉の中で一つ見つけたものがあります。
 
今まで誰にも言えなかったけど、3年経った今日、人に言えたというやつもいると思う。
 
ずっと一緒に遊んでいた友達、家族を失ったやつが言ってくれた言葉、“ありがとう”
たった5文字なんだけど、ここに色んな“気持ち”が込められていると思う。
 
日本や東北の未来は見えてないけど、自分の未来なら見える。
そう、言ってくれた生徒の言葉にも同じ“気持ち”が込めれられていると思う。
 
“その気持ち”ってなんだろうってずっと考えた。
 
それを見つけるまで、本当に辛い思いをしてきたと思う。
それは無くならないし、ずっと続いていくと思う。
 
でも、今回伝えてくれた生徒は自分で、その気持ち、その言葉を見つけてくれた。
みんなが毎日の生活の中で、必死に生きて“みつけたもの”の名前。
 
これが“希望”なんだと感じました。
 
毎日、苦しい事がいっぱいだし、辛いことばっかりだけど、
希望はここにしかないと思う。
 
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
 
【FAXイラスト】

140311_fax01.jpg
RN ヤンマ

 
140311_fax02.jpg
RN second world

 
140311_fax03.jpg
RN グッグル 歩(aruku)

 
140311_fax04.jpg
RN あの日の授業永久保存なサオリ

 
140311_fax05.jpg
RN まゆゆん

 
140311_fax06.jpg
RN 琴美

 
140311_fax07.jpg
RN 紫の踏切

  
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
 
【逆電リスナー】
エゴイスト 岩手県 18歳 男
バイ・マイ・サイ 福島県 18歳 女
 
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
 
【オンエアリスト】
22:11 Two Shot / THE HUMAN BEATS
22:24 TSUKI / 安室奈美恵
22:39 supernova / BUMP OF CHICKEN
22:51 ありがとね / 音速ライン
23:10 深朝 / Base Ball Bear
23:36 僕は暗闇で迸る命、若さを叫ぶ / モーモールルギャバン
23:50 NOW / アナログフィッシュ
 
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
 
今日の授業で、また考える事ができた。
思う事ができた。それで良いんだと思う。
 
校長のとーやま
 
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
 
たくさんの記事ありがとう。教えてくれてありがとう。
考えてくれてありがとう。これからも!!
 
よしだ教頭
 
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

生放送教室 放送後記一覧

もっと見る

LOCKS!SCHOOL OF LOCK!の講師陣

  • ミセスLOCKS!

    Mrs. GREEN APPLE

  • Saucy LOCKS!

    Saucy Dog

  • 宮世琉弥

    宮世琉弥

  • 乃木坂 LOCKS!(賀喜遥香)

    乃木坂46(賀喜遥香)

  • 乃木坂 LOCKS!(井上和)

    乃木坂46(井上和)

  • SEVENTEEN LOCKS!

    SEVENTEEN

  • INI LOCKS!

    INI

  • 景井LOCKS!

    景井ひな

  • ビーバーLOCKS!

    SUPER BEAVER

  • 新しい学校のリーダーズLOCKS!

    新しい学校のリーダーズ

ページトップへ戻る