夢の職業シリーズ【音楽ライター】編!!

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『 夢の職業シリーズ 』

SCHOOL OF LOCK!で不定期にお届けしている、生徒のみんなが興味のある職業をピックアップして
その専門家を招いてお届けする授業『夢の職業シリーズ

今夜お届けする夢の職業シリーズは、音楽ライター

ミュージシャンにインタビューしたり、評論をしたり、ライブのレポートを書いていたり…と、
音の鳴らない紙の上で、文章で音を鳴らす人達です。
今夜は、音楽誌『rockin'on』『ROCKIN'ON JAPAN』の総編集長を務めている、山崎洋一郎先生が生放送教室に登場!

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さらに、この夏、生徒の君が音楽ライター体験をするチャンスもあります。
また、今週末はロッキング・オン社が手がける、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016」が開催されます!

音楽ライターになりたい! 興味がある! という生徒のみんな、学校掲示板もしくはメールにメッセージを待っているぞ!!
他にも、山崎洋一郎先生への質問・メッセージ、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016」を楽しみにしてるよ! という生徒からのメッセージも待っています!


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とーやま校長「山崎先生は、今、二誌の総編集長をやられているんですか?」

山崎先生「そうですね、いつの間にか。ずっと両誌の編集長をやっていたんですけど、二つの雑誌の『兼任編集長』っていうのもなんかな〜、っていうことで、ちょっと偉そうな"総編集長"という名前になりました」

『rockin'on』『ROCKIN'ON JAPAN』それぞれに編集長がいて、その上の統括という形で総編集長をされているのだそう。

とーやま校長「『rockin'on』『ROCKIN'ON JAPAN』、洋楽と邦楽に別れていますね。色んな音楽雑誌がありますけど、俺的には総本山というか、ここから色んなところに始まっていくという感じがするんですが」

山崎先生「ありがとうございます。元は違ったんですけどね。『rockin'on』『ROCKIN'ON JAPAN』も元々は売れてない雑誌の代名詞だったんですよ。最初は、文章も固いしインタビューもガチンコだったんで、かた苦しい雑誌というイメージで実はあんまり売れてなかったんです。その当時…昔はもっとアイドル雑誌っぽい雑誌の方が人気があったんですが、徐々に支持者が増えていって、逆転して今に至るという感じです」

とーやま校長「逆転が起きたのは大体どれくらいの時ですか?」

山崎先生「それ聞きますか(笑) 洋楽雑誌の『rockin'on』は80年代くらいで、『ROCKIN'ON JAPAN』の方は、90年代後半くらいですかね」

とーやま校長「あの当時だったらTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTがいたりとか、THE YELLOW MONKEYがいたりとか、↑THE HIGH-LOWS↓がいたりとか、その後に椎名林檎先生が出てきたりとか」

山崎先生「そうです。鋭いですね。その頃ビューって勢いを増して、一発逆転でしたね」

とーやま校長「そこから色んな雑誌が生まれたりとかもしてますし、だからもう、一番上にいるのが両誌ですよね」

あしざわ教頭「僕も初めて買ったのが『ROCKIN'ON JAPAN』でした。それこそROCK IN JAPAN FESTIVALの奥田民生さんとスピッツの草野さんと吉井さんが表紙の2000年のやつを最初に手に取ったのを覚えてますし、"裏側はこうなってるんだ"って思いながら一個一個のアーティストのライブの状況を見たりして楽しんだのをすごく覚えています」

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とーやま校長「山崎先生は今まで、数々のアーティストの方を取材されていると思うんですけど、今だったら月に何組くらいされてるんですか?」

山崎先生「毎月1号出すんですけど、1号につき7〜8本ですかね。最近だったらUVERworld、米津玄師、ASIAN KUNG-FU GENERATION、BUMP OF CHICKEN、とかそういう、割とメインなアーティストを担当しています」

みんなが読んでるあのインタビュー文章にも、『山崎洋一郎』っていう五文字があるかもしれない。 もう一度読み返して見てみよう!


総編集長さん………!?!?!?
やばい匂い嗅ぎつけて来ちゃいましたよ………!!!!!!

JAPAN読ませて頂いてます!
いつも好きなアーティストとか曲、ライブについて私が思っているけど言葉にできないところをバチン!!と言葉にしてくださってて、
読みながら「そうそう、それな……!!!」って言ってます笑

あと、インタビューもいつも濃くて、
そのアーティストの中身をえぐるように引き出してくださるので、
そのアーティスト、曲のことを本当によく知れる教科書のようなものです!

文面だけでライブや曲を再現してしまうので、
読んで謎の体温上昇があります笑
音楽ライターとか、そういうのを抜きにしても、
表現者として尊敬します。
世界の☆RUKA
女性/16歳/岡山県
2016-08-02 22:17




山崎先生「嬉しいです」

とーやま校長「そもそも音楽ライターというのはどういうお仕事なんですか?」

山崎先生「もうそのままですよ。"音楽について文章を書く"。難しいんですけれど、音楽そのものを書こうとする人もいるし、音楽について学術的なことを書こうとする人もいるし、音楽を聴いて感じた気持ちを書こうとする人もいるし、いろんなタイプがいるんですけど、それら全てトータルで"音楽について文章を書く"人、音楽ライター。どんなアプローチでも僕はいいと思うんですよ」

とーやま校長「山崎先生はその中で言うとどこにあたるんですか?」

山崎先生「僕は元々『音楽ライター』っていう言葉がなかった時代からやっていて、その当時は何て言っていたかというと、『音楽評論家』。だから僕の時代は音楽評論家ってずっと言われてました。最近は音楽ライターと言われてますけど」

とーやま校長「山崎先生は、そもそもどういったきっかけで今のお仕事に就かれたんですか?」

山崎先生「(笑) 僕は、普通に就職活動をしていてそこそこいいところに内定も決まっていたんですけど、その当時、まだ4人組くらいの同好会というかサークルみたいな集団だった『ロッキング・オン』っていうところが面白そうだなと思って、何となく受けたら入っちゃって(笑)。"これきっと遊びだろうな、たぶん数年でなくなるだろうな、その時にまたちゃんと就職しよう"って思ってたら、ずるずるとここまで来てしまったっていう感じです(笑)」

その頃は少人数の集団だったけれど、今では100人近く社員がいる会社に成長したんだそう。
発足してから40年余りで、卒業して外で働いているライターを含めると100人近くのライターがいるとのこと。

山崎先生「言ってしまえば、ライバル雑誌で平気で(記事を)書いてたりしますよ」

とーやま校長「しかっぺだってそうですよね」

山崎先生「しかっぺも元ロッキング・オンでしたから。当時は彼が副編集長で、僕が編集長だったんですよ。巣立っていくって感じですね」

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とーやま校長「どうしたら音楽ライターというものになれるんですか?」

山崎先生「色んなパターンがありますけど、『rockin'on』も『ROCKIN'ON JAPAN』も読者の投稿ページっていうのがあるんですよ」

とーやま校長「巻末の方にありますよね」

山崎先生「絶対あるんですよ。毎月募集しているんですけど、意外とみんなあんまり書いてきてくれないんです(笑) そこで書いてきてくれたら、絶対に僕も含めて皆で全部読むんですね。で、選んで、良かったものは掲載するわけですよ」

とーやま校長「アルバムを聴いての、自分の感想だったりとかですか?」

山崎先生「それとか、ライブに行った感想だったりとか、音楽について思ったことを何でも書いてくれればいいんですよ」

とーやま校長「それ読んで下さってるんですか」

山崎先生「もちろんです。それで、そこで"あ、この子書けるな"と思ったら、こっちから連絡して、"次こういうの書いてみない?"とか"ディスクレビュー書いてみない?"とか、そういう経緯でライターになった方っていうのは結構いらっしゃいます」

あしざわ教頭「え、じゃあそちらから連絡来るんですね」

山崎先生「そうなんですよ」

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とーやま校長「今、『少ない』っておっしゃってましたよね」

山崎先生「ええ。意外と盲点…というか、面倒くさいのかな。どうなんでしょうね。みんな長い文章を書くのはおっくうなのかな。それか、みんな"僕なんか、私なんかが書いてもこんなに上手に書けないかもしれない"ってちょっとビビっちゃうのかもしれない。活字で印刷されているとすごくいい文章に見えちゃうので、ちょっと無理かなって自粛しちゃうのかもしれないですね」

あしざわ教頭「原稿チェックするじゃないですか。それって何を見ているんですか?」

山崎先生「その人の感動が伝わるかどうかとか、あるいは文章がうまいかどうかとか、色んな角度で見ています。でも文章がそんなに上手じゃなくても気持ちがすごい伝わる文章だったらOKとか、色んな基準がありますよ」

とーやま校長「確かに。THEE MICHELLE GUN ELEPHANTは1998年の8月1日に『G.W.D』っていうシングルが出ているんですけど、たぶん山崎先生のこの時のレビューで、『デッドボールシングル』みたいなこと書かれてるんですよ」

山崎先生「書きましたね」

とーやま校長「本当にデッドボールを当てちゃってるっていう曲で、その言葉がすごすぎて。あれって文章とかでもなく、そのものをドンって表してくれてるのが僕は未だに忘れられないんですが、そういうことでいいってことですよね 」

山崎先生「そうですね。でも、僕の記憶だと、『G.W.D』の時の文章はそれじゃなくて…」

とーやま校長「あれ」

山崎先生「『みんな退屈してるんだったら、その退屈そのものを燃やせばいいんだ。それがロックンロールになるんだ。』っていう文章をたぶん書いたと思う」

とーやま校長「…」

山崎先生「あれ?」

とーやま校長「…あのね。記憶なんてどうだっていいんだ!」

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あしざわ教頭「違う違う(笑) 本当のデッドボールだよ、今の(笑)」

とーやま校長「でも、デッドボールも絶対言ってるよ!」

あしざわ教頭「急にタメ語(笑)」

とーやま校長「でも、その言葉をもらって、俺はここまで来てます」

山崎先生「ありがとうございます」

とーやま校長「投稿コーナーでも、綺麗な文章じゃなくても、最初だからいいっていうことですよ」

山崎先生「そうです。だから、そういう文章を生み出して、人々に何か伝えていけるかどうかっていうのが、音楽ライターになれるかどうかの基準ということだと思います」

とーやま校長「今の山崎先生の話を聞いて、好きなアーティストのアルバムについて書いて送ってみようってなってる奴に対して、ひとつアドバイスでもあったら何か頂けますか?」

山崎先生「まず、毎月チャンスがあるわけだから、そういうチャンスを絶対に掴んでほしいと思う。トライしてもらいたいんですよね。後は、自分がライブを観たりした時に自分で感動して終わるんじゃなくて、誰か大切な友達とかに伝えて、はじめて"このライブ観たな"って満足する感じ。自分だけじゃなくて誰かに伝えた時に"おっしゃ!"っていう、その感覚を持っている人はライターになる資格があると思うので、そう言う気持ちで文章を書いてほしいですね。原稿用紙のマス目とかパソコンに対して書くんじゃなくて、その先にいる、伝えたい相手に向けて、どんな言葉で伝えるのかっていうその気持ちで書くといい原稿が書けると思います」

♪ なんでもねだり(2016年4月16日 幕張メッセ) / KANA-BOON

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とーやま校長「いつもKANA-BOON先生の曲を聴いて"かっこいいなぁ"とか、伝えたいこと、そして自分の感覚を誰かと共有したいとか、ライブツアー行ってすごく良かったなっていう思いを、ちょっと一回試しに文章書いてみて送ってみたらいいね」

山崎先生「(書いてみて)ほしいですね」

あしざわ教頭「1回人に伝えてみる、でもいいと思いますしね。そうした時に、"あーそのライブ行きたかった"って言ってくれたら、自分の思いが伝わったってことだと思います」

とーやま校長「その瞬間ってうれしいもんね」


そして、今週末8月6日(土)・7日(日)からいよいよ、ロッキング・オン社が手がける、日本最大の野外ロックフェス、
ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016」が茨城県の国営ひたち海浜公園で開催されます!
2000年からスタートして、今年でもう17回目の開催!
日時は今週末8月6日(土)・7日(日)と来週末13日(土)・14日(日)の4日間です。
今年は205組のミュージシャンが参加することになっています!


ROCK IN JAPAN FESTIVAL
ロッキンオンジャパンフェスティバル!
生まれて初めてフェスに今年行きます
父と行く予定です
どうやって予定立てればいいかわかんないし、
どんな会場かも、どうやってステージに行けば良いかもわからないけど、とにかく楽しみです!
部活の合宿よりも楽しみです 笑
合唱部なんですが、フェスの2日前くらいなので合宿中全く集中できる気がしません!
こんなに宿題を早く終わらせようとしてる自分初めてです 笑
あま・がっぱ
女性/16歳/千葉県
2016-08-02 22:24




とーやま校長「タイムテーブルとかで予定立てるのも楽しいからね」

山崎先生「タイムテーブルは準備してきてほしいですね」

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どんな出演者がいるのか、かいつまんで紹介するぞ!

UVERworld
星野 源
RIP SLYME
BUMP OF CHICKEN
[Alexandros]
THE YELLOW MONKEY
ONE OK ROCK
ASIAN KUNG-FU GENERATION
KANA-BOON
きゃりーぱみゅぱみゅ
9mm Parabellum Bullet
ゲスの極み乙女。
クリープハイプ
Base Ball Bear
 …アンドモア


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山崎先生に今年の見どころを聞いてみたぞ!

山崎先生「僕の立場的に"このアーティストが見どころです"とは言えないです。どのバンドも真剣勝負で、全身全霊をかけて入念なリハーサルを重ねてきてくれるわけだから、軽々しく見どころとは言えないですね。でも、ざっくり言うと、ROCK IN JAPANも徐々に色んなジャンルが広がってきてるんですよ。以前はアイドルとかもあんまりなかったけども、今はアイドルの方もも出てもらってますし、ポップ・アクトの方とかHIPHOPももちろんですしEDM的なダンスアクトもあるし。そこで、自分が普段あんまり聴かないなっていうようなアクトをあえて観てみると、逆に大きな発見になったりして、そういうのがフェスで一番"今年意外とここが見どころだったな"ってなったりするから」

とーやま校長「最初様子見で一番後ろで観ていたのが、終わるころには何で最前列にいるんだろう?ってことがありますもんね」

山崎先生「そういうのが最高だと思う」

会場が大きな進化を遂げたのも魅力のひとつ!

フェスティバルの入場ゲートがあるレイクエリアと、メインステージがあるグラスエリアをつなぐルート、これまで1本だけでしたが、今年は新ルートが開通し2本に。
各ステージへの移動がしやすくなります!

また、新しくできた大きな道の途中に、第7番目の新しいステージ「ヒルサイドステージ」が登場!
動線のすぐ横にあるので行きやすいし、緩やかな丘の斜面にあってとても気持ちがいいステージになりそうだ。

そして場外施設「キャンプビレッジ」という、「ひたちなか青年会議所」が運営するテント村も。
フェスティバル入場口である翼のゲートから徒歩15分の場所にある、テントで宿泊できるエリアで、各週土曜日の宿泊ができるのだそう。

そしてここで生徒のみんなにお知らせが!

とーやま校長ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016 のLIVEレポーターを緊急募集!!!!」

「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016」を取材して、ライブレポートを書いてくれる生徒を4名募集する!
取材をしてもらうのは、8月13日(土)か8月14日(日)のどちらか1日!
会場までの交通費は自己負担だけど、入場チケットはSCHOOL OF LOCK!の方で用意したぞ!
募集はそれぞれの日程で各2名ずつ。1組2名ではなく1名ずつなので注意してくれ!

しかも書いてくれたレポートは山崎洋一郎先生が監修してくれて、そしてSCHOOL OF LOCK!のサイトにアップされるぞ!
その日程なら、誰のレポートを書いてもOK!
1組のミュージシャンでもいいし、たくさんでもOK!

応募資格は10代であること
そして必ず「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016」に来て、ライブを見て、取材をして、レポートを提出してくれること

「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016」LIVEレポーター応募はこちらから!
締め切りは今週金曜日いっぱい! 急いで意気込みと共に応募してこい!

とーやま校長「フェスでのレポートっていうのはどういうところに注意して書いたらよろしいんでしょうか?」

山崎先生「これさ…おいしいですね! 見れるわけでしょ? でもね、お客さんとして来たなら観て楽しむだけですけど、観て、楽しんで、しかも同時に、それを文章にしなきゃいけないってうこの苦しみをわかってもらえるかな。みんなおいしいと思って応募してくれると思うけど、同時に苦しみも味わうことになると思います」

とーやま校長「でもそこを乗り越えて、本当に誰かに何かを伝えたいっていう自分に出会えるかもしれない」

山崎先生「そこは本当に大きな喜びだと思います」

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♪ Forever Young / [Alexandros]


キタコレ!!!!!!!
え、やりたい!は!お!やりたい!え!
ちょっと意味分からないレベルでやりたい!
10代!バリバリ私10代です!!!!!
神的企画じゃないですか!!!!
SOLめっちゃいい番組ですね!!!!!!
カモン!苦しみ!
世界の☆RUKA
女性/16歳/岡山県
2016-08-02 22:52




ライブレポーターとして参加したい人もいて、音楽ライターを職業にしたい人もいる、本日最初の逆電リスナーは…

小豆猫 東京都 13歳 女性 中学2年生

RN 小豆猫は小学校5年の頃から音楽ライターになりたいと思っているそう。

とーやま校長「小5の頃に、何を思って(なりたいと思ったの)?」

小豆猫「親が音楽が好きでずっと(音楽雑誌を)読んでるのを見て、私も小5の時に興味を持って読み始めました。読んでいくうちにやってみたいなって思うようになりました」

とーやま校長「山崎先生に聞きたいことがいっぱいあるんだよね。言っちゃえ!」

山崎先生「ガンガンきてください」

小豆猫「アーティストとしゃべる時に気を付けていることはありますか?」

山崎先生「何時間もあるわけじゃない限られた時間の中で、アーティストとしゃべるインタビューの時間ってすごい貴重な時間でしょう? アーティストは一生懸命何か月もかけて作ったCDのことを話しに来ているわけだよね。 だからこっちもその人に負けないくらい、とにかく真剣に事前にちゃんと音楽を聴いて、自分なりに一生懸命その作品に向き合って思ったことを、本当のことを本当の言葉でアーティストにしっかり伝えるっていうこと。それが一番大事なことだと思いますね。誰でも言えるような表面的なことじゃなくて、その作品を聴いて、本当に心の底で一番思ったことを、その限られた時間の中で相手のアーティストにちゃんと伝えられたら、それはきっといいインタビューになると思います」

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小豆猫「ありがとうございます!」

山崎先生「この子はわかってくれてるって思ったら、アーティストの人が心を開いてちゃんとしゃべってくれるから」

とーやま校長「アルバムとか、一回聴いて…じゃあ済まなかったりするわけですよね」

山崎先生「それはちょっと難しい話になるんですけど、"何回も聴かないとわからないよ"って人いますよね。確かに何回か聴いてるとだんだん色んな面がわかってくるっていうのはあると思うんだけど、僕は大体、真剣に一回聴くっていう方が重要だと思っています。だって、映画って何回も観ますか? 本って何回も読みますか? 一回読んだらその本を読んだってことですよね。音楽も同じなんです。一回真剣に聴いたら、その音楽、その作品が何を表現しているのかっていうのがわかるはず」

とーやま校長「ちゃんとこっちが相対せばね」

あしざわ教頭「『真剣に聴く』っていうのはどういうことなんですか?」

山崎先生「それを聴いている時に頭に浮かんでくる光景とか、語りかけてくる言葉とかを、全部受け止めるというか、心に入れる、っていうことですね。通り過ぎさせないっていうか」

とーやま校長「小豆猫は今までアーティストのアルバムとかそういう聴き方をしたことある?」

小豆猫「何回も聴かないとわからなかったり覚えられたりしないんで、そんな聴き方はしなかったです」

山崎先生「それは訓練しないとできないかもしれないね」

とーやま校長「タイプにはよるけどライターさんには必要なこと」

山崎先生「そうですね」

とーやま校長「うわ〜、すごい! あと何か聞きたいことはあるか?」

小豆猫「はい。アーティストの話の内容をどうやって聞き取っているんですか?」

山崎先生「ICレコーダーを回してそれに録音するから、僕はあんまりメモしたりしないかな。それより相手としゃべることに全力集中する」

とーやま校長「それを後から改めて再生して、自分の聞き逃したことをチェックしたりとかするんですか?」

山崎先生「しないです。僕のやり方は、会話に集中して、その会話を後で活字に起こして、それをただ印刷するだけです」

小豆猫「すごい!」

山崎先生はチェックもしない、ライターさんにもさせないそう。
その場の一点集中で臨んで、その場でいい会話ができればもうOKと考えているとのこと。

とーやま校長「小豆猫、今山崎先生の話を聞いてどうだ?」

小豆猫「もう、すごいとしか言えませんね」

とーやま校長「もし本当にライターになったとして、誰にインタビューしたいの?」

小豆猫「好きなアーティストさんとか詳しいアーティストさんとかじゃなくても、誰にでもちゃんと話せるライターさんになりたいです」

山崎先生「それは素晴らしいと思う。僕とは全然タイプが違うから、そういうライターの人は何か(今後が)楽しみ。僕は自分の思い入れでインタビューするタイプだけど、そうじゃなくてもっと客観的に、好きとか嫌いとかそういう基準じゃなくて、どんなアーティストでもちゃんとしたインタビューができて、ちゃんとしたテキストを仕上げられるっていうそういうライターって、自分ができないから素晴らしいと思う」

RN 小豆猫は既にROCK IN JAPANライブレポーターに応募したのだそう。
もしかしたらRN 小豆猫の文章を山崎先生がご覧になるかもしれない。楽しみですね、と話す山崎先生。
ありがとう! 頑張れ、RN 小豆猫!

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♪ シリアルシンガー / ゲスの極み乙女。

とーやま校長「僕たちも、日々ゲストアーティストの方がゲストで来られて、アルバムもたくさん聴かせてもらって感想とかもしゃべらせてもらうんですけど、僕は結構何回も聴くんですよ。多い時はその日までに10回とか聴くぐらいなんですけど、今の山崎先生の話を聞いて、もしかしたらちょっとどこかで集中してないところがあったのかなとか思いました」

山崎先生「あのね、ちょっと大げさに言いました」

とーやま校長「おっと?」

山崎先生「一回っていうのは大げさ(笑)」

あしざわ教頭「おや?(笑) 小豆猫、今そう思ってますよ(笑)」

山崎先生「あのね、3回くらいは聴く(笑) だから、それくらいの気持ちでってこと」

実際に、インタビューの30分前に1回聴いてすぐにインタビューをしなければならない場面もあるとのこと。
だから集中力は本当に必要なのだそう。

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さて、続いての音楽ライターになりたい逆電リスナーは…

チョコミントバニラ 京都府 18歳 女性 高校3年生


あこがれ!
山崎さんの話が聞けるのが嬉しい!!ずっとJAPANで働きたいと思ってきたからおもしろいです!
この前読者レビューに応募しました。叶えたい!
チョコミントバニラ
女性/18歳/京都府
2016-08-02 22:15




RN チョコミントバニラは、今月に『ROCKIN'ON JAPAN』の読者レビューに応募したのだそう。

山崎先生「ちょっと明日会社に行って読んでみます」

あしざわ教頭「すごーい! きた!!」

とーやま校長「読んでくれるってよ! すごいな! もうやってるんだね。これは初めて?」

チョコミントバニラ「初めてです」

とーやま校長「自分的には、書いてみてどうだった?」

チョコミントバニラ「もっと苦戦したりするのかなって思ったんですけど、3000字とか書くのが全然苦にならなくて、かえって(文章量が多くて)まとめるのが大変でした」

とーやま校長「もしかしてもう向いてるんじゃないですか?」

山崎先生「っていう感じしますね。言葉が湧いて出るタイプじゃないですか?」

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今も『ROCKIN'ON JAPAN』にレビューを書いたり、CDの感想をまとめたりしているけれど、将来、プロのライターになるにはどういった能力が必要になるのか聞きたい、と言うRN チョコミントバニラ。
大学の学部を決めるのに、わからないので困っているとのこと。

山崎先生「もう書き始めてるから、きっと文章をどんどん書いていく中で、これが自分の能力なんだなっていうのが後から見えてくるもんじゃないかなって僕は思いますけどね。あらかじめこの能力を育てようっていうのはあまり思い当たらないかもね。僕が一番最初に何をやっていたかって言うと、僕の時代はCDじゃなくてアナログレコードだったんですけど、ジャケットがすごく大きいので、レコードを聴きながら思ったことをそのジャケットにボールペンで書きなぐってたんですよ。だから、そうやって書いていくうちに自分が"こういうことを書く能力がある"とか"こういう言葉を生み出す能力がある"とかそういうのが後から見えてくるんじゃないかな」

チョコミントバニラ「はい」

山崎先生「何年か経ってからそのレコードを引っ張り出したら、高校生の頃に書いた落書きみたいなメモ書きがいっぱい出てきて、でも、今思うと、それがあったから文章を書けるようになったんだなってあります」

とーやま校長「これからも色んな音楽に出会っていくけれど、そのつど、どこにでもいいから、とにかく書く」

山崎先生「それで、こうやってレビューを投稿で送ってくれるのは嬉しいですね」

あしざわ教頭「誰かに読んでもらうっていうのも大事ですもんね」

以上のことから、学部はあまり意識しなくても良さそう。
どんな学部でも、自分の音楽の感想とつながれば面白いレビューが生まれることもあるかも。

とーやま校長「良かったら『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』のLIVEレポーターも応募してよ」

チョコミントバニラ「はい! 部活の合宿で行けないと思ってたんですけど、ちょうど(合宿が)13・14日に休みなので送ります! 行きたいです!」

待ってるね! ありがとう、RN チョコバニラ!!


今日の黒板は山崎先生にメッセージを頂きます!

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『 "今"の音楽がいつでも最高。 』

山崎先生「僕は53歳なんですけど、普通僕の同年代になるととっくに今の音楽を聴かずに昔聴いてた、その世代の音楽で止まっちゃう人っているじゃないですか。SCHOOL OF LOCK!だって聴くのをいつか卒業しちゃったりとかする人もいるかもしれないけど、でもやっぱり常に『今』の生まれている新しい音楽っていうのがやっぱり最高なんですよ。なんでかって言うと、クラシックとかと違って、ロックとかポップスとかって"今"を生きている人たちが"今"の時代の"今"の気持ちを表現するものじゃないですか。だからいつも、常に今の音楽を聴かないとダメです」

♪ You're So Sweet&I Love You(This Summer Festival 2014.12.30) / [Alexandros]

SCHOOL OF LOCK!では毎日たくさんの"今"のアーティストの"今"の曲をかけさせてもらってる。
それを生徒のみんなと一緒に編みながら思ったこととか誰かに伝えたいこととかをたくさん育てていって、ゆくゆくは、総編集長のもとで働くやつが現れてくれるかもしれない!
山崎先生、ありがとうございました!!

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【FAXイラスト】


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RN ももとりまかろ


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RN ラスカルハッピー


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RN ペーティー



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【逆電リスナー】
小豆猫 東京都 13歳 女性
チョコミントバニラ 京都府 18歳 女性

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【オンエアリスト】
22:05 YAMABIKO(NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST〜Release Tour 2016〜) / NakamuraEmi
22:24 八月の夜 / Silent Siren
22:38 なんでもねだり(2016年4月16日 幕張メッセ) / KANA-BOON
23:09 Nawe, Nawe / [Alexandros]
23:19 Waitress, Waitress! / [Alexandros]
23:21 Forever Young / [Alexandros]
23:40 シリアルシンガー / ゲスの極み乙女。
23:50 You're So Sweet&I Love You(This Summer Festival 2014.12.30) / [Alexandros]

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目に見えない音楽というものを目に見えるものにする音楽ライターというお仕事。
山崎先生!ご飯連れてって下さい!

校長のとーやま

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今回のチャンスを使って、音を文字にしてみよう!
自分の気持ちや、感情がわかるハズ!!
山崎先生の話、個人的にあと2時間くらい聴きたかったな……
 
教頭のあしざわ
 
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