SWITCH MOVIE

だるまちゃんとてんぐちゃん
作・絵 : 加古 里子

selected by 性活指導担当 天狗柱先生

“個性”
個性って何だろうね?
髪型や服装、趣味で主張する人もいるよね。

でも、強烈な個性って変に目立つから、周りがひいちゃう時もあるから難しいんだよな。これがミソでさ、世の中、“個性が大事”って風潮もあるのに、個性を出し過ぎると押さえつけられたりする。
だから極力目立たず、何でも“無難”に、“平均”な人が増えるんだと思う。冒険しないっていうかね。

いきなりだけどさ、人の持ってるモノって無性に欲しくなるときない?
友達の洋服、ギター、ファミレスで頼んだデザート、友達の彼女。
多分手に入れたら飽きちゃうのはわかってるんだけどね。

例えば、洋服だったら、友達のマネするのって気がひけるよね?
逆もしかりで、自分もマネされたらイヤだよね。

この「だるまちゃんとてんぐちゃん」では、だるまちゃんがてんぐちゃんの持ち物をことごとく欲しがるんだよね。
欲しがったあげくマネしまくり!

てんぐちゃんは、そんなだるまちゃんに対してすごく寛容なんだよ。自分のマネばかりしてる、だるまちゃんを「いいね!」なんて言っちゃってさ。

で、だるまちゃんもハンパなくて、完コピの域までいこうとするんだよ! それでも、てんぐちゃんは「似合ってるよ! 」なんて言うんだよね。

2人は純粋に友達なんだよね。
見た目とかはどうでもよくてさ。

だるまちゃんは自分の個性を探してるんだよ、マネという表現方法で。てんぐちゃんはそんなだるまちゃんの個性を認めてて。それがマネでも全然良くて。そんな余裕な態度がてんぐちゃんの個性。

人それぞれ必ず持ってるんだよ。個性って。
表現方法の違いだけで。

だから無理する必要もないし、もしかしたら個性なんて言葉もいらないのかもしれない。

何かコレ読むと、ちょっと楽になるんだよね!
絵もかわいいし。
一生モンだよ、この本。


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