SWITCH MOVIE

人生狂騒曲 (1983年)
selected by 大人の物理担当 やんも先生

「生きてる意味なんてあるんですか?」
人生の意味。掲示板でもよく聞かれる。
そのたびに僕は「意味なんか死ぬまで分かるわけねーだろ」と答えてきた。多分これからも、そう答えると思う。

中学生の僕は、『人生の意味』を考えるのが大好きなガキだった
誰だって思春期には哲学者ぶってそんなこと考えてみたりする時期がある。ヒマなんだろうね、きっと。
でも当時の僕にとってはすごく大事なコトで、俺みたいな欠陥人間が生きてたってこの先何があるんだと、どんよりした暗闇の中でうつむいて座ってた。

何のために、人は生きるのか。
眉間にしわ寄せて答えらしきものを頭の中でこねくり回したって、
そのこねくり回している材料も、たいていは誰かの受け売りなわけで。
“自分の”人生の答えになんかたどり着けるわけがない。

自分は暗闇の中にいることを忘れたくて、無理やり目をそらして、
悩みなんかないように装って遊んだ高校時代。
ある日、レンタルビデオで発見したこの映画は、
どうしようもなくB級の香りが漂わせて棚に置かれていた。
7泊8日OKの安さと、タイトルに惹かれてレンタル。
『The Meaning Of Life』。人生の意味。

この映画の原題は、”Monty Python's The Meaning Of Life”っていうんだけど、当時の僕は、モンティ・パイソンという世界的コメディ集団の存在を、全く知らなかった。

出産、成長、老い、そして死。
まさに人の一生をオムニバス形式で描いた映画・・・ではあるんだけど。本編のオープニングで、レストランの水槽で泳ぐ人面魚たちは、
料理の材料として掬い上げられた仲間を見てつぶやく。

「生きるって何だろうな・・・」

別の魚はボソリと答える。

「知るか」

いやー・・・強烈だったね。
エログロナンセンス、シュールにブラックジョークのオンパレード。
全ての権威に中指を突き立て、悪意ある笑いで、その仮面を剥いでいく。
宗教だったり、伝統だったり、地位や名誉だったり、とにかく僕らが、「人生の意味」として、よりどころにしているものを次々と破壊していく。

笑った。ゲスかったなー・・・とにかく面白かった。
『人生に意味なんかあるわけねーだろ』
『何期待してんだバーカ』
パイソンズは、僕に繰り返しそう伝えているのに・・・でも笑った。

意味なんかないのに、
不幸の総本山みたいな顔してみたり、
汚らしい顔をして争ったり、
ちっぽけな権威をかさに着て人を見下してみたり・・・
人生がくだらないんじゃない。
自分でくだらなくしてるだけじゃねーか。

意味のない人生で、僕にできること。

生まれながらにして、どうしようもないハンデを背負う人もいる。
“運命なんて変えられない。私は一生不幸。“
そんな人たちにそう言われたとき、僕が言えること。

せっかくだから、楽しもうよ。
楽しいこと見つけて、生きていこうよ。
それ以外に、できることなんてないじゃん。

万人にオススメするような内容の映画じゃない。
観なけりゃ良かったと思う人もいると思う。

僕は観てよかった。
人生は変わんないけど、人生をながめる角度が、変わった。


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