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ON AIR BLOG / 2017.10.04 update

今日のテーマは「10月11日は<国際ガールズデー>って知ってました?」毎日新聞 論説委員、中村秀明さんに解説していただきました。

Q:国際ガールズデーとは?
A:実は私も最近まで知りませんでしたが、2012年から国連が定めた日です。「女の子だから」という理由で学校に通わせてもらえず、10代前半から結婚
を強制される――そんな生活を送っている少女が世界には数多くいる状況を改めようと、始まりました。

Q:女の子の置かれた状況は?
A:働き手となる男が大事で、女は家事と子育てをすればいいから、教育は必要ない。こうした考え方は、かつては日本でも当然のことと思われていました。今
も、4年制大学への進学率は男が55・6%で女は48・2%と男の方が高い。開発途上国やインドなどの新興国では小学校にさえ行かせてもらえない子は多い。国連児童基金(ユニセフ)によると、開発途上国の女子の5人に1人は初等教育を修了できない。15〜19歳の思春期のうちに出産する女性は毎年1400万人を数え、人身売買の被害に遭う子供は年間120万人で、そのうち80%が少女だという。

Q;こうした状況をなぜ変えなくてはいけないか?
A:かわいそうだから、という理由ではありません。もし、男の子や男性と等しく教育を受け、社会に参加して発言し、政治や企業経営、学術研究などのリーダーとなれたら、世界で何が起きるか。男の視点ややり方だけではない多様な視点や方法によって、さまざまな問題の解決を進める大きな力となります。貧困や差別、環境や福祉の問題など世界が抱える課題を新たな視野でとらえ直すことができる。つまり「世界を変えられる」ムーブメントなのです。最近では元米大統領夫人、ミシェル・オバマさんが熱心に取り組んでいました。

Q:日本ではどんなイベントが?
A:長年、学校に女子トイレをつくるとか、生理用品を送るなどの支援活動に取り組んでいるプランインターナショナルという団体が、六本木を中心にイベントを予定しています。きのう3日からアクシスビルでベトナム、カンボジア、ネパールの女の子たちの写真展が始まりました。7日午後には少女時代に家事労働をさせられ、今は支援活動をしているネパールの女性を招いたトークショーがバーニーズ ニューヨーク六本木店であります。いくつかの店では商品を買ったら、代金の一部を支援活動の募金に回すといったこともやっています。

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