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ON AIR BLOG / 2017.12.13 update

今日のテーマは「インフルエンザのワクチン、なぜ供給不足??」毎日新聞専門編集委員、青野由利さんに解説していただきます!

Q:今日のテーマは「インフルエンザのワクチン、なぜ供給不足??」ということですが…?
A:ラブちゃんは今年はインフルエンザワクチンは打った?私はつい先週打ったんですが、少し前に打とうと思ったら、「在庫切れ」と言われて、少し待つことになりました。今年は、ワクチンの供給が遅れているんですよね。

Q:どうしてでしょう?
A:まず、インフルエンザのワクチンのおさらいから。インフルエンザのワクチンは、毎年打たなくてはなりませんが、その理由は大きく分けて二つ。まず、ワクチンの効果が長続きしないこと。1年たつと予防効果がなくなってしまうから。そしてもうひとつが、インフルエンザウイルスが変異しやすいから。毎年、このシーズンに流行すると考えられるウイルスに応じたワクチンを作って、接種する必要があるからです。インフルエンザウイルスには、A型やB型があると聞いたことがあるかもしれませんが、特に変異を起こしやすいのはA型です。

Q:今シーズンも、そうやって流行しそうなウイルスを予測して作ったんですよね?
A:はい。毎年、WHOが流行しそうなウイルスを予測して公表するので、それを参考にして、ワクチン用に使うウイルスを決めます。このウイルスをニワトリの卵で培養して増やしてから、ウイルスが感染したり、病原性を発揮したりしないように、ばらばらにしてワクチンを作ります。3年前まで、A型2種類、B型1種類でワクチンを作っていまたんですが、2年前からB型も2種類のウイルスを使っています。

そのうち、今回、供給の遅れを招いたのは、A型の2種類のうち、H3N2型と呼ばれるウイルスです。最初はH3N2型の中でも、「埼玉株」と呼ばれるウイルスを使うことになっていました。なぜなら、ニワトリの卵で培養したときに、変異しにくいからです。ところが、いざ、「埼玉株」のウイルスを大量培養してみたら、思ったように増えなかったんです。そのままでは、本当にワクチン不足が起きてしまうので、結局、厚生労働省と国立感染症研究所が再検討して、去年と同じ「香港株」でワクチンを作ることにしたんです。その結果、ワクチン作りが遅れて、一時的な供給不足が起きている、というわけ。

Q:結局、今年のワクチンは、去年のワクチンと、同じ?
A:H1N1型の方が変わっています。実は、このウイルスは、2009年にパンデミックを起こしたウイルスの子孫で、去年までは、まさにパンデミックの年にカリフォルニアで分離されたウイルスが使われていました。今年は、2015年にシンガポールで分離されたウイルスに変わっています。

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