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ON AIR BLOG / 2018.05.09 update

今日担当してくれたのは、毎日新聞 夕刊編集部の田村彰子さんです。田村さんはかつて社会部で、バリバリの事件記者として 「東京地検特捜部」の担当もしていて、現在 3 人のお子さんのお母さんでもあります。

今日は「意外に多い?発達障害。」というお話。
発達障害というと、みなさんはどんな印象を持ちますか? お子さんが、言葉が出るのが遅くて乳幼児健診で何かいわれたり、 小学校に入って落ち着きがなく「知能検査を受けてください」なんて担任の先生に 言われたりするご経験がある方もいるかもしれません。うちの息子の1人も、指摘されたことがあります。 健診で「ちょっと別室に」なんて言われて、不安になったお母さんたちから相談を受ける こともたびたびあります。そして、学生時期をクリアできても、社会人になって 「発達障害」が明らかになる人がいるんです。そうした人たちが、雑誌やネット記事、 テレビでも紹介されるようになり、注目されています。

Q:「発達障害」という名前があるのでしょうか?
A:実は「発達障害」は総称です。 発達障害に含まれるのは、コミュニケーションが苦手で、 特定のものに強いこだわりがある自閉症スペクトラム障害、ASDと略称されます。 不注意や落ち着きのない多動がある注意欠陥多動性障害、ADHD、などの 個別の疾患です。「アスペ」と呼ばれる「アスペルガー障害」なんかは、 自閉症スペクトラムのひとつに含まれます。

Q:どれくらいの人数がいるものなのでしょう?
A:どれぐらいの人数がいるかはなかなか正確なところはわからないのですが、 発達障害外来のある昭和大の岩波明先生は、「特にADHDの人数が多くて、 人口の3%ぐらいはいる。鬱病と同じぐらいいるのではないか」といいます。 実際、深刻な問題にならないで過ごせている人もいるでしょうから、 結構多いと思います。

Q:これは、先天的なものなのでしょうか?
A:脳の疾患なので生まれつきのものです。だから、なんで今こんなに増えているのか、 気になる人が多いのか、原因を突き止めようといろんな研究がされてきましたが、 「障害に対する認知度が上がったせいと、社会の不寛容さが大きいのでは」 という専門家は多いです。 特に、今の仕事の環境は特に厳しい。膨大な情報を1人が処理することが多いですし、
同時進行での作業もあります。マルチタスクは、特に苦手な人が多いと言われています。

Q:社会のあり方も考えさせられます。
A:人とのつきあいが苦手な発達障害の人も、 やはり「仕事をして社会の一員として認められたい」との当然の欲求はあります。 大多数の人は知的障害もありませんし、大学を普通に卒業した人もいます。 しかし、理解のある企業は増えてきていますが、まだまだ手探りの状況です。 少しの配慮で能力を発揮できる人もたくさんいますし、 社会にとっても働いてくれる人が多い方がいいはず。 実際、発達障害の人にする配慮を職場に広げて、うまくいったケースもあるそうです。 診断も大事ですが、それだけではなく、自分と違う他人への配慮がある社会のあり方、 会社の環境を考えてみるべき時期なのかもしれません。

社会の受け入れ体制ももちろん。 私たち一人一人の理解と寛容さが大事になってきますね!
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