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ON AIR BLOG / 2018.05.23 update

今日のテーマは「iPS細胞から作った心筋シートの臨床研究を厚労省が承認」。このコーナー、サイエンスニュース担当、毎日新聞 専門編集委員、青野由利さんに解説していただきました。

Q:ノーベル賞を受賞した京都大学山中教授が作製に成功した、さまざまな細胞への分化が可能になった万能細胞。 再生医療への応用が期待されてきたんですが、ついに!!始まったんですね。
A:大阪大学のチームが計画するiPS細胞を使った心臓病の治療の臨床研究を、厚生労働省の部会が承認した。対象は虚血性心筋症による重症心不全患者 (血管が詰まって、心筋に血液が行かない)3人。

Q:これまでにも臨床研究はあったのですか?
A:iPS細胞を使った臨床研究は2件目。2014年 理化学研究所のチームが加齢黄斑変性に対する自己移植の1例目2017年から 加齢黄斑変性の他家移植心臓病は、日本でも多くの人がかかる重要疾患なので、今後のIPS治療を占う試金石と言われる。

Q:今回の方法とねらいは?
A:京都大に備蓄されているiPS細胞から心臓の筋肉細胞を作り、これをシート状にする(すなわち、心筋シート)これを患者の心臓に貼り付ける。心筋シートから分泌させる物質が、血管の再生を助ける。心筋シートそのものが、心臓の拍動を助ける。 細胞の量(加齢黄斑の数十万個に比べ1億個で、数百倍)

Q:手術のリスクはあるのでしょうか?
A;がん化のリスク。完全に心臓の筋肉に分化していない細胞が残っていると、がん化のリスクがある。加齢黄斑は、焼き切る。心臓はエコー観察、自分の免疫で排除?すぐに対応できるように、準備を。

Q:従来型の「心筋シート」もあるそうで?
A:心筋シート自体は、患者の足の筋肉細胞を利用した方法で、2015年に再生医療製品に。 従来型の「心筋シート」。 これとの比較が重要。ES細胞との比較も必要。

まだいろいろとリスクはありますが、心臓病患者の方にとっては希望の光が見えたニュース。確実に迅速に研究が進むことを望みます。
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