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ON AIR BLOG / 2018.06.20 update


今日は「大阪北部地震」について毎日新聞 専門編集委員 青野由利さんに解説していただきました。

Q;大阪市の北部で最大震度6弱を記録した地震がおきましたね。
A:M6・1、震源の深さが約13キロ。横ずれと上下のずれが、同時に起きたと考えられている。活断層の浅いところで起きた典型的な首都直下地震。気象庁が1923年に観測を開始して以来、大阪府内で震度6弱以上を観測したのは初めて。とはいっても、それはたかだか100年以内の話。長期的にみると、この付近は、地下にひずみがたまりやすい「ひずみ集中地帯」。


Q:過去にも同じような地震があったのでしょうか?
A;今回の震源の近くにある「有馬ー高槻断層帯」(東西)は、伏見城が被災した「慶長伏見地震」(M7クラス)の震源。それ以外に、近くには「生駒断層帯」「上町(うえまち)断層帯」などがある。いずれも、M7クラスの地震を起こす可能性がある。


Q;今回の地震は、どんなことが要因となっているんでしょう?
A;これらの断層帯が関連している可能性があるが、詳しくはまだわからない。今回の地震が引き金となって、近くの活断層が動く可能性も否定はできない。余震には十分に注意を。

Q:南海トラフ地震との関連を心配する声もありますね。
A:南海トラフ地震はプレート同士がぶつかりあうところで起きる「海溝型」の地震。フィリピン海プレートが、陸のユーラシアプレートの下にもぐりこむことで、ひずみがたまっていく。M8クラスの地震が、30年以内に60%の確率で起きるといわれている。これは非常に高い確率。今回の地震と、南海トラフ地震に直接の関係があるかどうかはわからない。ただし、プレート境界でひずみがたまり続ける間に、内陸にもひずみがたまり、地震が増える傾向があるとの指摘もある。



日本列島は、全国どこでも、それなりの規模の地震が起きる可能性があります。
だからこそ、大事なのは、防災・減災。いざという時の備えと、もしもの時のシミレーションを改めてみんなで共有しておきましょうね。

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