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ON AIR BLOG / 2018.10.24 update

今日のテーマは「新語・流行語って何だろう」です。毎日新聞 夕刊編集部の田村彰子さんに解説していただきました。

「新語・流行語大賞」は1984年から発表されていて、すっかり年末の風物詩になりました。昨年の流行語の年間大賞は「インスタ映え」と「そんたく」。今年はどんな言葉がくるのでしょう。

 毎日新聞の編集部の会議では、「そだね〜」「もぐもぐタイム」が挙がった時、今年でいいんだよね?とみんなで確認してしまいました。もちろん、今年の2月の平昌(ピョンチャン)オリンピックで女子カーリング日本代表が活躍し、一躍有名になった言葉なんですが、去年じゃないっけ、今年だっけと一瞬戸惑ってしまうほど前のことに感じます。
 
「この10年ぐらい、選ぶのがむずかしいと感じることが多くなりました」と選考委員の一人で、「現代用語の基礎知識」シニアディレクターの清水均さんは話しています。1台のテレビを家族で見ていた時代は終わり、世代を超えた人気タレント、息の長い「ご意見番」もほとんどみかけなくなりました。これでは「今年の流行語はこれだ」との状況にはなりづらいんです。

 そんな中でも、新語・流行語大賞はかたくなに「最大公約数」、つまり誰でも知っている言葉を挙げたいと、清水さんは話します。実はこの賞を始めた昭和の末、すでに「大衆」は消滅したと言われていたそうです。しかし、その一方で平成に入って新語・流行語大賞は、マスコミも大勢集まり、盛り上がりました。清水さんは「実際は『最大公約数がなくなる』『共有の言葉がなくなる』ことに不安を感じる人が多いからではないか」とみています。

 新語・流行語大賞の選考委員の漫画家、やくみつるさんは「言葉の記録員」を自認しているといいます。「政治、スポーツ、気象、芸能など幅広い分野から言葉を集めて、バランス良く選んでいる。だからこそ、新語・流行語は振り返った時にその年を思い出すよすがになるはず」と話しています。新語・流行語大賞は、言葉の保管庫になっているということです。

一方で、やはりインターネットの普及で選定の難しさが増しています。ネットで炎上文化が定着しましたから、負の言葉は増えがちです。やくさんは「新語・流行語として炎上を蒸し返していいのか」と考えてしまうこともあるそうです。また、ネット用語の流行は早い。マジ卍ってわかりますか?あれ、今年だそうです。インスタ映えは今「ばえる」っていうらしいですよ。

 清水さんは「大衆の言葉がなくならない限り選び続けたい」と話していました。平成は今年で終わりですが、新しい時代にいつまで新語・流行語はあるのか、見守っていきたいと思っています。
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