ON AIR BLOG

災害時の心と身体のケア

ON AIR BLOG / 2011.03.22 update
日本とフランスで東洋医療やエステティック、
自然療法などを探求し、パリで活躍する
ウェルビーイングコンサルタント・Chicoさんが
非常時の心と身体のケアを教えてくれました。

Chicoさんによると、災害時、非常時には
心理的なショックや、持続的なストレスによって
体のバランスが崩れてしまうことで、様々な問題がでてきます。

まず、疲労の激しい時には、体温が下がります。
すると、体のこわばりやすくなるので、
体を良く温めることがとても大切です。
温める場所は、足の甲、足首、ふくらはぎ、腰、首です。
ここを温めると、からだ全体が温かくなります。

緊張感が続くと、自然と肩に力が入るため、
肩のこわばりや胸のこわばりが増すので、
呼吸がしにくくなります。

また呼吸が浅いと、余計に気持ちが落ち着かなくなります。
不眠、食欲、疲労などの症状が出ている時には
胸のマッサージをすると良いでしょう。

●マッサージの方法●
鎖骨の下から、体の中心から、
脇に向かって指の腹を使いながら流すように
ほぐしてマッサージをします。
マッサージオイルを使った方がやりやすいと思いますが、
もし無かったら、洋服の上からさするように行っても良いでしょう。

お腹がきりきりするときには、まずみぞおちを温めましょう。
そして、優しく15分ほどお腹の表面をなでます。

肩のこわばりや頭痛のある時には、
ホットタオルを作り、できる限りぴったりと
首から喉にかけて巻き付けます。
そのまましばらく置き、頭から首の付け根にかけて
マッサージすると良いでしょう。




Q:これをもっているといい!というようなアイテムはありますか?
A:「湯たんぽ」
  お腹や腰を温めるの時の必需品。
  痛みがある時は、全体を温めるよりも、
  局部を温めた方が、効果あります。

  「レッグウォーマー」
  かかと、足首、ふくらはぎまではいていると
  靴下よりも温かいです。
 
  「ショール」
  首、お腹を温めるのによいです。
 
  「精油(手に入りやすいもの)」
  *ラヴェンダー、ティートゥリー: 傷口、やけど、かすり傷などに
   そのままつける事ができます。優れた殺菌力があり、
   止血が早く、傷口が治るのがとても早いです。
  *ユーカリプタス:かぜの引き始め、呼吸器のトラブルに、
   マスクや、ハンカチなどに一滴たらしておくと吸う息が
   殺菌されます。また呼吸器トラブルの予防、緩和に。
  *ゼラニウム: モラルが下がっている時には、
   少し香りをかいだり、上記の胸のマッサージを行っても良いでしょう。
  *ミント:頭痛のある時に、一滴こめかみにつけて
   マッサージすると和らぎます。
  *オレンジ: リラックスに


Q:災害時、また災害後、女性は、自身の心と身体について、
 どんなことに気をつかっていけばよいでしょう?
A:持続的なストレスは神経がアンバランスになり、
  それに伴って、さまざまな不調を来します。
  気が張って対応している時には、以外と感じないものですが、
  持続的な心のプレッシャーは、後からどっと疲労や病気になりやすいです。
  呼吸は気です。だからこそ、休む前に、良い香りをかぎながら、
  深呼吸をすることで自分自身ときちんとつなげる事が大切です。

  また、家族や友人とたくさんハグを(抱きしめ合う事)をお薦めします。
  一緒にハグをしたまま呼吸する事もお薦めです。
  二人でハグすることで、お互いの愛情を交換することが
  何よりも心の栄養になると思います。

A:生理理中のときであまり衛生的によくない環境であれば、
  ラヴェンダーを数滴ナプキンやショーツにたらしておくと殺菌されます。
  またそのような環境では、ストレスとも相まって、
  女性は膀胱炎にもなることもあります。
  ですから、体の免疫力を保つために、スパイスの効いたものや、
  ミントのハーブティーなどをたくさん飲むと良いと思います。
  膀胱炎になった場合には、薬をとることもそうですが、
  たくさん水分をとること、ラヴェンダーを患部につけると痛みが緩和します。

A:災害後、時間が許せば数日土地を離れて旅に出ると良いと思います。
  ただただ、ゆっくりすることが本当に大切です。

A:災害後リラックスのためのマッサージなどは、
  積極的に受けましょう。このようなときは、
  大変効果的に神経を休めるためのサポートをしてくれるでしょう。

A:生理痛が日頃から酷い人は、足首、お腹、腰を冷やさない事。
  女性は、様ざまな感情をお腹に抱えがちです。
  ただ、苦境の時には、感情さえも感じないくらいになるでしょう。
  状況に流されてしまう時ほど、自分自身とつながることを
  一日のどこかで行うことが必要です。
  感情はお腹の中には溜まっています。
  これをきちんと外に出すことで、後の大きなアンバランスを
  避ける事ができると思います。


今回、日本の皆さんに対するメッセージを
このような形で伝える事ができる機会をいただきまして、
誠にありがとうございます。
皆さんのお役にすこしでも立つ内容であればと、思っております。

Chico SHIGETA


Page TOP