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ON AIR BLOG / 2018.11.28 update

今日のテーマは「北方領土が返ってくるの?」毎日新聞 論説委員 平田崇浩さんに解説していただきました。

Q:今回のテーマは「北方領土が返ってくるの?」です。日本とロシアの交渉が急に動き始めたようですが、何があったのでしょう。
A:急にというわけでもない。もともと安倍総理は、父晋太郎氏が旧ソ連との平和条約締結に熱心だったこともあって、北方領土交渉に力を入れてきた。ロシアのプーチン大統領と信頼関係を築こうと23回の首脳会談を重ねてきた。

Q:23回も会っているのですか。その努力が実ってきたわけですね。
A:そこをどう評価すればいいのかは実は微妙だ。北方領土問題というのは、第二次世界大戦の終戦時にソ連軍が不法に占領したことに始まる。日本政府は国後、択捉、歯舞、色丹の北方四島返還を求めてきたわけだが、安倍政権は歯舞、色丹の2島返還で決着させようとしている気配がある。

Q:2島でも返ってこないよりはいいと考えてしまうんですが。。。
A:実は旧ソ連と1956年に結んだ日ソ共同宣言ではこの2島を日本に「引き渡す」ことになっている。その後、米ソ冷戦が激しくなって、棚上げされた。

Q:そこに話を戻そうということですか?
A:2週間前にシンガポールで安倍総理とプーチン大統領の23回目の首脳会談があり、日ソ共同宣言を基礎として平和条約交渉を加速させることに合意した。

Q:で、2島返還で決着させるということですか?
A:戦後73年間、決着できなかった問題だ。そう簡単ではない。日本は2島を取り戻した後も残る2島の返還交渉を続けたい。ロシアは4島とも自国の領土であることは譲らず、2島を一時的に日本にレンタルするだけで済ませたい。

Q:レンタル。。。。でも2島のレンタルでは日本の国内世論が収まらないのでは?
A:もちろん、レンタルで決着なんてあり得ないと思う。間を取ってと言えるかどうかだが、2島返還での決着を安倍総理は落としどころに考えているように思えてならない。ただ、2島返還にこぎつけたとしても世論の理解が得られるのか。北方四島の地図を見てほしい。歯舞・色丹の2島はとても小さくて、四島全体の面積の5%程度しかない。

Q:それではお互い痛み分けの決着にならないのでは?
A:返還は2島だけだとしても、国後・択捉で日本人が自由に経済活動ができるようになれば「2島プラスα」だと主張できる。世論が受け入れてくれるギリギリの線を安倍総理は探っているようだ。

Q:そこまで北方領土問題にこだわるのはなぜでしょうか。
A:9月の自民党総裁選で安倍総理は「戦後日本外交の総決算」を公約に掲げた。残る総裁任期3年をまっとうすれば計10年の長期政権になるわけで、大きなレガシー(遺産)を歴史に残したいのだろう。あすから出張する南米でもプーチン大統領と会い、年明けにはロシアを訪問して一気に交渉を進めようとしている。

安倍総理のレガシーになるかどうかというより、ロシアと平和的な友好関係を築けるかどうかが大事なのでは。ただ譲歩するのではなく、ロシアがおかしな軍事行動をとったりしないようにしっかりものを言ってほしい。

北方領土に住んでいた1万人以上の日本人のご家族の気持ちにも寄り添いたいものです。

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