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ON AIR BLOG / 2020.06.10 update
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今日の担当は毎日新聞専門編集委員、青野由利さんです。
青野さんは、科学専門記者で初めて 今年度の日本記者クラブ賞を受賞されました!おめでとうございます!科学専門記者の受賞は 1972 年の賞創設以来、初めてのこと。素晴らしいです!

今日のテーマは中国のバットウーマン。

Q:バットマンじゃなくて、バットウーマン?
A:実は私も最近まで知らなかった。石正麗(せき せいれい)シー・ジェンリーさん。 中国科学院「武漢ウイルス研究所」の主任研究員で、武漢大学で修士号をとってから、 フランスのモンペリエ第2大学で博士号をとった女性ウイルス学者。

Q:なぜバットウーマン?
A:バットウーマンのバットは、コウモリ。 石さんは、2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の原因ウイルスが、 もともとはコウモリのウイルスだと突き止めた人。 その後も、コウモリが持つコロナウイルスの研究を続けてきたので、 バットウーマンと呼ばれるようになったわけです。

Q:SARSって、ハクビシンから人にうつったのでは?
A:確かに、直接人に感染させたのはハクビシンだと思われていますが、 調べてみると、ハクビシンがもともと持っているウイルスとは考えられませんでした。 その後の研究調査で、コウモリが持つコロナウイルスではないかという可能性が 浮かびました。そこで、石さんのチームは、中国各地のコウモリ洞窟で、 サンプルを採取して、分析を繰り返しました。 その結果、コウモリはSARSに似たたくさんの種類のコロナウイルスを持っていて、 それらが組み変わるとSARSウイルスができる可能性が高いことを突き止めたんです。

Q:コウモリは、病気にならない?
A:なりません。病気にならないまま、ウイルスを保有している動物を、 自然宿主(ナチュラルホスト)といいます。

Q:今回の新型コロナウイルスも、もとはコウモリのウイルス?
A:そう考えられています。でも、コウモリから直接人に飛び移ったのではなく、 中間に別の動物がいると考えられているんですが、なにかは不明。

Q:トランプ大統領は、 「新型コロナウイルスは武漢の研究所から流出したものだ」と主張してました。
A:はい。証拠があると言ってましたが、未だに、示されていません。 一方、石さんは、先月、中国国営放送で、
「流出はありえない」と反論していました。 これまで収集したコロナウイルスのどの遺伝子とも、 新型コロナの遺伝子は一致していない、とのことです。

Q:今回の新型や、SARS以外にも、 コウモリのウイルスが人で流行したことってあるのですか?
A:はい。コロナではMERSもコウモリ由来で、それがヒトコブラクダを介して、 人に感染したと考えられています。 また、コロナ以外でも、エボラ熱のウイルスや、 マールブルグ出血熱のウイルスも、コウモリが自然宿主と考えられています。

Q:これからもコウモリ由来の新しいウイルスが人間界で流行するのでしょうか?
A:石さんは、これまでにわかっている新しいウイルスは 「氷山の一角だ」と言っていました。
つまり、今後も、さまざまな新しいウイルスが、動物界から人間界に飛び移って、 パンデミックを起こす可能性は、いつでもあるということです。

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