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2020年2月23日(日)
Brit Awards 2020 ♪ 今年のブリット・アウォード!
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2月といえばブリットアウォードの季節。英国最大の音楽賞が、2月18日(火)O2アリーナにて、今年も盛大に発表されました。

トップバッターは、メイベル。今もなお美しいお母さんのネナ・チェリーが見守る中、堂々たるパフォーマンス。最優秀女性アーティスト賞を後に獲得し、親子揃ってホクホク顔の一晩となりました。

2番目に登場したのは、2019年最も売れたアーティスト、ルイス・キャパルディ。グラスゴー出身の23歳。ピアノと「声」のみの厳かなパフォーマンス。最優秀新人賞、最優秀楽曲賞をダブルでゲットし、ビール片手にカジュアルなスピーチを披露しました。

そしてハリー・スタイルズ、Lizzoらがステージ上に続きますが、この晩最も感動を呼び起こしたのは若手ラッパーのDAVE。青空と白い雲をモチーフにしたシャツスーツを身に纏い、白いピアノに座って「Black」を弾き語り。

純白のピアノ表面には、先日のテロリスト事件の被害者写真含め様々な記事がモノクロ3Dにて映し出され、後半はピアノ連弾&8人のストリングと伴にエスカレートしていきます。「英国の首相は真のレイシストだ」「グレンフェル(タワー)の被害者には未だ宿が必要だ」など、彼の超ポリティカルなラップは翌日の新聞の的に。「I'm done! (以上!)」と言って、マイクを白いピアノに伏せ置き、満面の笑顔で去るデイブ。観客からは涙ものの拍手大喝采。

DAVEは最優秀アルバム賞を受賞し、その際のスピーチでは青のジャージ姿。「今夜ここには、数えきれないくらいのレジェンド、伝説のアーティストが存在している。信じ難いほどだ。でも俺が称えたいのは、南ロンドンの人々! 全ロンドンの人々、バーミンガム、マンチェスター、ETC! 俺は他の誰と比べて何も違っていない。俺はただの人なんだ。(I'm no different from you. I'm just a guy.) 俺がやったこととは誰もができることなんだ!」と絶叫スピーチ。好感度満点でした。

もう一つのハイライトは、大注目の囁きディーバ、ビリー・アイリッシュ。プロデューサーの兄、フィネアスとたった3日間で書き上げ、レコーディングしたという、新ボンド映画のテーマソング「No time to die」を披露。青い光の中、誰もが息を潜めるパフォーマンス。インターナショナル最優秀女性アーティスト賞を受賞した際には「(SNSの書き込みにより)最近私は憎まれていると思ってたんだけど、、、ここでパフォーマンスして、皆私にスマイルしてくれることがわかった。今もう泣きたい気分だわ」とエモーショナルなスピーチ。素直な表情、麗しかったです。

今年のブリッツは功労賞のロッド・スチュアートでエンディング。何とギターはロニー・ウッドが参加。流石はスペシャルなブリッツ。2020年もカラフルな授賞式となりました。

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