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LETTER from UK ロンドンの街の“今”をお届け。

2020年3月29日(日)
ロックダウンのロンドン生活 都市封鎖中の実態とは?
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桜、チューリップ、水仙が花開き、今週はサンシャインでいっぱいとなったロンドン。そんな時、遂に外出禁止に。とはいうものの、2週前から多くの企業は既に在宅とし、政府も不要な外出を抑制するよう発令していたため、スムーズな移行となりました。

まずは、ポジティブなニュース! プライオリティは我らがヒーロー、NHS(National Health Service = 国民保健サービス)。住民の医療費はもれなく無料の英国のシステム。人手不足、ベッド不足の非常事態につき、助っ人となったのはプライベートの病院とスタッフ、そして元NHSのスタッフ(退職した元医師・看護婦を含む)。私立と国営の病院が一致団結、プラス、リタイアしたスタッフが戻ってきてくれるとの素晴らしいマンパワー!

さらに、ジョンソン首相の呼びかけの後、24時間以内にサインアップした医療支援ボランティアは何と50万人超。目を疑う数ですが、本物です。首相はすかさず、賞賛の意を示しました。これぞ英国、拍手大喝采。通常は巨大コンファレンス会場のエクセル・ロンドンが、期間限定で新型コロナウィルス患者専用の病院となることも決定しています。

さて、ネガティブ面。学校、美術館、図書館、レストラン、カフェ、バー、デパート、他店全てが閉鎖に。開いているのはスーパーと食料品店だけ。先週は多くのスーパーで、トイレットペーパーはもちろん、野菜、肉、魚、薬など、全ての棚が空っぽ状態となりました。

今週、ストックが若干戻ったものの、大手スーパーでは入場制限を実施中。スタッフと顧客を安全に守るため、店内人口密度を制限する試みですが、実際並んだ後入ってみると、中はガラガラ。これは過剰ナンセンス。列で並ぶ間、人との間隔は2メートル以上離れるよう誘導される(写真)のはOKとしても、何故ここまで過敏に入場制限する必要があるのでしょう? オンラインオーダーは未だに予約不能。ではどこに行けば?

英国政府は、閉鎖を余儀なくされたレストラン他スタッフに加え、今週、フリーランス者の給与を最大80%バックアップすることも発表しました。毎日目まぐるしく指針が変化する日々。

ある人曰く「最近思うんだけど、神様っているのかな。だって、人類は昨今至って自由に過ごしてきた。好きな物いくらでも食べて、好きな所いくらでも行けて、好き放題。今この状態は、そんな人類に対する罰なのかなって」。はい、何れにしろ人類はこの事態につき学ぶべき。学んで前進あるのみ。全世界それしかない、ですね。

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