2019年8月4日(日)

「Grace Kelly」

MIKA

ミーカは昨年、椎名林檎さんのトリビュート・アルバムに参加して話題になりました。ロンドン在住のシンガー・ソングライターでプロデューサーやグラフィック・デザイナーでもある多彩なアーティストです。10月には待望の新作をリリースするそうです。
歌詞に綴られているのは“キミに好かれるためなら、ボクはなんにだってなってやる”という恋する気持ちですが、実はこの曲、それだけではないんです。
歌詞の最後の最後にはこんなことが綴られています。
“キミは満たされたいって言うけど、結局キミはみんなが言うものを欲しがっているだけだろ”
辛辣ですね。実はこの曲は、ミーカがまだデビュー前、契約を交わしていた音楽出版から、作曲の方向性についていろいろ口出しをされて憤りを感じていた時に書いた曲、なんだそうです。
キミに好かれたいけれども、そのために自分が何者かわからなくなるほど自分をなくしてしまうのはどうなんだろう？　できるならば、今の自分をスキになってほしい。
そんな思いが詰まったナンバーなんです。
自分は自分で何者でもない。ポップなサウンドにのせて送る人生の教訓です！