「California Gurls (feat. Snoop Dogg)」

Katy Perry

先日、自身のワールドツアーで来日したケイティ。原発事故を受けて、海外アーティストの来日がキャンセルされる中、日本が大好きなケイティは、彼女の元気を分けに日本にやってきてくれました。今回の震災チャリティーもいち早く始めた彼女。彼女には、いったいどんなストーリーが秘められているのでしょうか？
カリフォルニア出身 26歳のシンガー・ソングライターのケイティ・ペリー。キャッチ―な歌はもちろん、そのルックス、ファッションセンス、そして何より愛されるキャラクターが、世界中で大ブレイクしています。プリンセス・オブ・ポップスと呼ばれる彼女にいち早く注目していたのは、「クイーン・オブ・ポップス」、マドンナでした。
牧師の家庭に生まれたケイティは、幼い頃からゴスペルを聴いて育ち、9歳の頃から歌手になりたいと思う、夢見る少女でした。昔から夢ばかり見ていたという彼女はいちど、17歳でゴスペルシンガーとしてデビュー。しかしその後、レーベルを移籍し、2007年に発表した曲がインターネットの世界で大ブレイク。さらに、2008年にリリースしたシングル「I KISSED A GIRL」が全米シングル7週連続No.1というモンスター・ヒットとなります。満を持してリリースされたデビューアルバム「ワン・オブ・ザ・ボーイズ」は売り上げが500万枚を突破。ちょっと風変わりな歌詞に、ポップなメロディ。綿あめの香りがするアルバムパッケージに、コメディタッチで印象的なミュージック・ビデオ。どれをとっても独創的なアイデア満載のケイティは、女の子から圧倒的な支持を受け、そして、すべてのプロダクツにケイティ自身が関わることでクリエイティブな才能がさらに開花。常にマスコミから注目されるようになっていきます。

「Teenage Dream」

Katy Perry

世界を巻き込む大ヒットで、一躍トップスターの仲間入りしたケイティですが、彼女が大切にしていること、それは「自分で曲を書くこと」。もともと曲作りが好きだという彼女は、特に歌詞を大切にしていて、去年リリースされたセカンド・アルバムの制作では、人に共感してもらえる、偽りのない曲作りを目指したそうです。
「私は自分のために音楽をやっているの。ありのままの自分と向き合って、自分を退屈させないために。今回も、あえて生まれ故郷のサンタバーバラに戻って、普通の生活を取り戻すことで、自分の核にあるもの、自分のルーツを再び見つめ直したわ。ありのままの自分を大切に。「クラブで豪遊」なんていう歌詞は絶対書きたくなかった。世界中で、そんな歌詞に共感できるのは1パーセント以下だから。聴いた人が共感できるもの。自分が経験したことを人に伝えたかったの。」

「Firework」

Katy Perry

自分に正直に曲を書きたい。そう願い、ケイティ・ベリーが自分の深みを表現した曲があります。セカンド・アルバム「ティーンエイジ・ドリーム」からの3rdシングル「ファイヤーワーク」。昔から暖めてきた曲であり、歌手としてのキャリアを変えてくれた曲でもあると語っています。お茶目だけではないケイティ。それを表現したくて、曲のアイデアを家に持ち帰った時、相談したのが今の旦那様、イギリスのコメディアン、ラッセル・ブランドでした。その時、彼が引用したのは、アメリカのヒッピーの父と呼ばれている作家ジャック・ケルアックの「路上」の一部でした。「自分は、花火のように空にうち上がる情熱を持って、生きる人の側にいたい」これを聞いたケイティは、まさに、自分がなりたかったもの、これこそが自分のモットーだと気付き、曲「ファイヤーワーク」を１日で書き上げました。「パーティーソングばかりじゃない。みんな、恋愛や後悔、悩みやストレスを抱えて日々を生きている。励ましてくれるものが必要だわ。音楽は、人を励ます力を持っている。「ファイヤーワーク」は私の人生を変えた曲でもあり、同じような感動を、人にも与えられたらと思う。この曲のおかげで歌手としてのキャリアも変わったと思う。」そう語るケイティは、「ファイヤーワーク」の中でこう歌っています。

まるで自分が、紙みたいに薄っぺらな気分になることはある?
叫んでみても、誰の耳にも届かない。でも分かっているかな？
あなたにもまだチャンスはあるの。
だって、心の火花はまだ消えてないでしょう？

点火して、そして燃え立たせよう
だってあなたは花火だから
あなた自身がオリジナル　かけがえのない存在なのよ

デビュー５年で、世界中のアリーナを満員にしたケイティ・ペリー。しかし彼女自身は、謙虚さを忘れず、自分のために音楽をやっていると語っています。少しコミカルなミュージック・ビデオや、彼女が身にまとう衣装が毎回話題になりますが、しかし、ライブでの確かなパフォーマンスは、彼女のミュージシャンとしての高い才能の現れでもあります。
ありのままの自分と向き合って、自分を退屈させないために。いまでも、とにかくたくさん働き、そして冷静さを失わない心。それはすべて、偽物になりたくないという一心からなのです。今夜は、ケイティ・ベリーをピックアップしました。