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ヒヤッとする前に! こどもの転落事故を防ごう

ヒヤッとする前に! こどもの転落事故を防ごう

こどもは、大人の想像を超える行動をとることがあります。
「一瞬だから大丈夫」「うちは大丈夫」と思っていると、取り返しのつかないことになるかもしれません。
そうなる前に、事前に生活環境を整え、防ぐことが大切です。

今回は、「ヒヤッとする前に! こどもの転落事故を防ごう」をテーマに学びました。
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(杉浦)
(2026年)7月13日から19日までの1週間は、「こどもの事故防止週間」です。

(松井)
夏は、川や海で遊んだりする機会も増えますし、こどもが事故に遭わないように気を付ける必要がありますよね。

(杉浦)
玲奈ちゃんは、こどもの不慮の事故っていうと、どんなケースを思いつく?

(松井)
それこそ、川や海で遊んでる最中に溺れてしまうとか、何か大きな物を飲み込もうとして詰まらせちゃうとか、バッと道路に飛び出して交通事故に遭うとか。あとは、私自身も経験があるんですけど、高い所から落ちる。

(杉浦)
落ちたことあるの? どこから?

(松井)
低いと思っていたブロック塀の上に乗って、「イェイ!」って飛び降りたらドブで、結構深くて、頭を切ったことがありました。

(杉浦)
何歳くらいの時?

(松井)
小学2年生くらいの頃でした。

(杉浦)
それも一つの転落事故だね。

(松井)
なので、本当に危ないなと思うので。今日のテーマの「転落事故」のニュースって、やっぱりよく聞くなと思いますね。

(杉浦)
そうだよね。こどもの「転落事故」はですね、建物や建造物からの転落が最も多くて、消費者安全調査委員会が調べたところによりますと、6歳未満のこどもが住宅のベランダや窓から転落して死亡した事故は、1993年から2024年までの32年間で134件だって。

(松井)
死亡事故だけで134件なので、けがの事故を入れたらもっと多くなりますよね。

(杉浦)
そうだよね…。この調査では、事故が発生した時の保護者の在宅状況も調べているんだけど、およそ半分は「在宅中」なんだって。在宅しているからと言っても、例えば、他の兄妹のお世話があったりとか、ずっと一人のお子さんだけを見ていることも難しいからさ。「ちょっと目を離した隙に事故が起きてしまった」っていうこともあるんだろうね。

(松井)
ずっと目を離さないというのは、現実的にはやっぱり難しいですし、保護者の見守りだけでは限界がありますよね。

(杉浦)
そうね。そのため、「環境を整える」ことが大切なんだって。ここからは、今日の講師に伺っていきましょう。こども家庭庁安全対策課の諏訪部 拓也さんです。

(松井)
諏訪部さん、こどもの転落事故を防ぐには「環境を整えることが大切」ということですが、これはどういうことですか?

(諏訪部)
こどもの事故を防ぐためには、見守りはもちろん大切です。ただ、保護者や祖父母のかたなど大人が、常に目を離さずにいることは現実的には難しいですし、見ていたとしても、とっさに防ぎきれない場合もあります。だからこそ、こどもの目線に立って、大人が事故の起こりやすいポイントをあらかじめ知り、事故の起こりにくい環境を整えておくことが重要なんです。

(松井)
こどもの行動を予測して、先回りして備えておくことが大切なんですね。

(杉浦)
では、こどもの転落事故にはどのようなケースがあるのか、まずは、死亡事故が最も多く起こっている「ベランダ」の事例から教えてください。

(諏訪部)
はい。消費者庁がとりまとめた「みんなの消費安全ナビ from 消費者庁」によると、集合住宅の3階の自宅で、保護者が郵便物を取りに1階に行き、およそ1分後に戻ると、部屋にいたはずの3歳のお子さんが、ベランダから地面に落ちていたケースがありました。

(松井)
僅か1分ほどの間に…。なぜ落ちてしまったんでしょうか?

(諏訪部)
実は、事故が発生した時は、洗濯物を干した直後で、窓は閉めていたんですが、鍵をかけ忘れていたそうです。また、ベランダの柵の近くに植木鉢など踏み台になるものが置かれていて、おそらく、その上に乗って下に落ちてしまったものと思われます。このお子さんは、それ以前はベランダに出ることはなかったそうなんですけども、事故は起こってしまったということです。

(杉浦)
基本的に、こどもは好奇心旺盛だから、高い所には上りたくなっちゃうし、外の音とか景色が気になると、のぞいてみたくなることがよくあるんだよね。しかも、小さいこどもは頭が重くてバランスを崩しやすいから、柵から身を乗り出した拍子に、そのまま転落してしまうという、危険もあるんですよね。

(諏訪部)
おっしゃるとおりです。ですから、「ベランダに植木鉢や椅子など、踏み台になる物を置かないこと」、また、こどもが自分で鍵を開けてベランダに出てしまうこともあるので、「こどもの手の届かない位置に補助錠やストッパーを付けておくこと」などの対策が必要です。

(松井)
小さなお子さんがいるご家庭では「補助錠」や「ストッパー」も大事な対策なんですね。ところで、ベランダと言えば「エアコンの室外機」を置いている家庭も多いですよね。あれも、踏み台になりそうですよね。

(諏訪部)
そうなんです。ですから、エアコンの室外機はベランダの柵から60cm以上離して設置するか、上から吊るすと安心です。ベランダの奥行きが狭く間隔を空けるのが難しい場合は、こどもがよじ登れないよう、室外機の周りに柵を設置することも有効です。

(杉浦)
うちは、まず「鍵を開けさせない」っていうのが絶対条件かな…。それで、鍵の位置も高くしてあるので、必ず大人が周りにいて、鍵が施錠されているのを確認して、ハイハイとかさせてるね。本当に怖いから!!

(松井)
簡単に開けられちゃうものも多いですもんね。

(杉浦)
では、ベランダに次いで死亡事故が多く発生している、「窓」からの転落の事例も教えてください。

(諏訪部)
はい。自宅の2階の部屋で、年上のこどもと一緒に遊んでいた5歳のこどもが、椅子を窓際まで動かして、窓枠に腰掛け、転落した事故がありました。その子は網戸にもたれかかって、ボヨンボヨンと反動をつけて遊んでいたんです。すると網戸が外れて、窓から外のウッドデッキに転落。顔の骨や骨盤を骨折したほか、内臓も損傷して、集中治療室に入院する大きな事故になってしまいました。

(松井)
まさか網戸が外れるとは思わなかったんでしょうね。

(諏訪部)
そうですね。ですから、「窓には補助錠やストッパーを付けて大きく開かないようにする」「窓の近くにベッドやソファなど踏み台になるものは置かない」、こうした対策が重要になってきます。

(松井)
こどもの行動は読めませんから、念には念を入れておいた方がいいですね。

(杉浦)
そうだね。ではここからは、「ベランダ」や「窓」以外に、どのような場面でこどもの転落事故があるのか、教えていただきましょう。玲奈ちゃんは、どんなケースがあると思う?

(松井)
それこそ、私がさっき話した、どこか高い所、柵とか塀とか、階段から落ちる。あとは、公園の遊具から落ちる。高い所イコール危険だけど、でも、上りたくなっちゃうんだなと思いますね。

(杉浦)
確かに、公園の遊具とか、ベビーカー、ショッピングカート、それから、抱っこ紐、そうしたものから落ちるケースも報告されてるんだけど、実は、家の中にある身近な物を「あ、ちょうどいいかも」と、つい使ってしまって起こる事故もあるんだって。そこでここからは、家の中で実際にどのような転落事故が起きているのか、教えていただきましょう。諏訪部さん、いかがですか?

(諏訪部)
「浴槽の蓋や洗濯機からの転落」も注意が必要です。入浴や沐浴の際、こどもをそれらの上に寝かせて、一瞬目を離したら、浴槽の蓋がずれて落下したり、洗濯機に敷いていたタオルごと滑り落ちたり、寝返りをして転落する事故が多く報告されています。

(松井)
脱衣所って、広くないこともありますし、特にドラム式洗濯機の上は平らになってるので、赤ちゃんの着替えをするのに高さもちょうどいいみたいに思って、寝かせてしまうのかもしれませんね…。でも、危険ですよね。

(杉浦)
危険だよ! こどもってさ、ほんの一瞬で思わぬ動きをするからね。「浴槽の蓋や洗濯機の上には絶対に寝かせない」「着替えは落下の危険がない安全な場所で」、これを徹底したいですね。

(松井)
そうですね。その他には、どのような事故がありますか?

(諏訪部)
「大人用のベッドやソファから転落」するケースがあります。こどもは寝ている間も寝返りをしたり、動きまわったりします。その際、ベッドから転落して頭部などをけがすることがあるんです。寝かしつけのときに、添い寝をするために大人用のベッドを利用することがあると思いますが、2歳になるまでは、できるだけ大人用ベッドは使わないようにしましょう。また、ソファでは寝かせないようにしましょう。

(松井)
そうなんですね。ただ、落ちても問題ないように、ベッドの脇に柔らかい布団やクッションを置いておけば、落ちてけがをすることを防げないんですか?

(諏訪部)
そのように思われるかたもいるようですが、実は、その柔らかい布団やクッションがまた、危険なんです。落ちたときにうつ伏せになり、顔が柔らかい布団やクッションに埋もれてしまうと、窒息の危険があるんです。

(松井)
そうなんですね! 安全のためにと思ってやってたことが、かえって危険につながる場合もあるんですね。

(杉浦)
そうだよね。大人用のベッドに寝かせて、ベッドと壁の隙間に赤ちゃんが挟まれてしまったり、一緒に寝た大人の体の一部が赤ちゃんを圧迫して、窒息する事故もありますよね。

(諏訪部)
そうなんです。ですから、「赤ちゃんはベビーベッドに寝かせること」を徹底してください。そして、目を離しているときは「ベビーベッドは常に柵を上げて使用する」、これも大切な事故防止策です。

(松井)
でも、おむつ替えや、着替えの時は柵を下げて使うと思うんですけど。

(諏訪部)
そうですよね。ただ、ベビーベッドやソファ、施設にあるおむつ交換台などでおむつ替えをするときにも、転落は起きています。例えば、赤ちゃんを寝かせて新しいおむつを取りにその場を離れたときや、バッグの中の物を取ろうとして、ほんの数秒後ろを向いた隙に、赤ちゃんが転落してしまうケースがあるんです。

(松井)
そんな一瞬で転落してしまうんですね。ということは、ベビーベッドの柵は必ず上げておいた方がいいですね。

(諏訪部)
はい。ですから、おむつ替えをするときなどは、新しいおむつや、おしり拭きなど、必要なものは事前に準備をして、片付けやゴミ捨ては、柵を上げた後、もしくは、こどもを降ろした後にしてください。また、おむつ交換台に備え付けのベルトを使用していたとしても、こどもがすり抜けて転落してしまう場合もありますのでご注意ください。

(松井)
そのほか、家の中で起こる転落事故にはどのようなものがありますか?

(諏訪部)
0歳から1歳、ハイハイをする頃から気を付けていただきたいのは、「階段やこども用のハイチェア、テーブルからの転落」です。小さいお子さんのいるご家庭では多くの場合、階段には転落防止の柵を設置したり、ハイチェアを利用するときは安全ベルトを締めたりするなど、対策を取られていると思います。ただ、やはり閉め忘れたり、こどもがベルトを嫌がるなどの理由で、ベルトを利用しないときに限って事故が起こってしまうケースがあります。「柵や安全ベルトは必ず使用」していきましょう。

(杉浦)
こどもが安全ベルトを嫌がるというのは、親としてもすごく分かるんですけど、「ほんの一瞬の油断が大きな事故につながることもある」ということをしっかり受け止めて、僕も行動したいと思いますね。僕も今、ちょうどおむつ替えをしている0歳児がいるので、すごく気を付けようと改めて思いましたけど、基本的なことなんですよね。こどもを守るために目を離さない。常に、そういう環境にならないような空間を作っておく。これ、本当に大事です。

(諏訪部)
こどもの転落事故は、大人が事前に環境を整えることで防げるものも少なくありません。特に夏休みは、お孫さんが遊びに来るご家庭も増える時期です。「うちは大丈夫」と思わずに、こどもの目線で家の中を見直して、危険な場所がないか、是非、改めて確認してください。

(松井)
私が今日の話の中で注目したのは、「こどもの目線で家の中を見直して!!」です。

(杉浦)
大事! 僕は「転落事故が起きないための環境づくり」です。


「 関連リンク 」
こども家庭庁「こどもの事故防止ハンドブックについて」
こども家庭庁「こどもを事故から守る!事故防止ポータルサイト こどもの不慮の事故を防ぐために」
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