みらい図鑑

Vol.30 「未来へつなげたい北海道の森」 北海道白老町

Podcastを再生するradikoで再生する


あなたは鮭の遡上を見たことはありますか?



いまの季節、数えきれないほどたくさんの鮭が遡上している地域の一つ。
それが北海道を流れるウヨロ川です。
いつまでも鮭が還ってこられる自然環境を残すためには何ができるか。
答えは豊かな森作りです。

「豊かな森をつくり、いつまでも鮭が気持ちよく暮らせるようにしたい」
先週、そんな活動に取り組んでいる地域を訪ねました。
北海道の白老町です。
一面に広がっている森の空気は「美味しい」の一言です。



白老町に、ステキな名前の森を訪ねました。
「ラブアースの森」です。
ここには、カラマツ、シラカバ、ハンノキなど様々な木から種が飛んできて、
苗が育ち、現在はそれらが大変混んだ状態で育っています。
特に、カラマツの木は、
5メートル以上の高さになっています。



木は、密集していると太陽の光が1本1本の木に十分に届きません。
結果、木々がやせ細ってしまい、
山は土砂崩れを起こしやすくなってしまいます。

豊かな森を作っていくためには、
太陽の光を浴びせるために、間伐が必要になります。



そこで豊かな森を取り戻そうと奮闘しているのが、
「NPO法人 ウヨロ環境トラスト」というグループのみなさん。
事務局の辻昌秀さんは次のように話します。



「ここの林は元々はカラマツの人工林ですが、
あとからナラの木、クリの木などの種が飛んできました。
いろんな種類の木が生えています。
逆に、昔はそういう豊かな森だったんですよね。
カラマツを間伐しながらは、
ゆくゆくは豊かな広葉樹にしたいと思っています。

ぼくたちの団体が出来て15年になります。
とくに力を入れているのが、子どもたちの自然体験活動です。
参加した子どもたちが、自然に関わる仕事をしていたり、
趣味で登山をはじめたり、
今も自然に触れているという話を聞くんですよね。
子どもの自然体験は大事だと思います。

北海道の自然を残し、森を作るには多くの方の手が必要です。
ぜひぼくたちのような環境ボランティア活動は、
いろいろな団体が行っているので、参加して頂きたいですね。

秋になるとキノコも採れます。鮭も見られます。
ウヨロ川を流れるきれいな水は上流の山、周辺の山から来ます。
山に降った水が川に湧き出し、
その湧き出した所に鮭が卵を生むんですね。

豊かな森と豊かな川のつながりはとても深いんですよ」



さて、美しい北海道の森をつくっていこうという取り組み。
「チーム エナセーブ 未来プロジェクト」も賛同しています。
ダンロップと日本ユネスコ協会連盟が協働しておこなっている環境保護活動です。
このプロジェクトを推進している、
住友ゴム工業株式会社 タイヤ国内リプレイス営業本部 販売企画部
部長の津崎正浩さんのお話です。



「今日は天気も良くて気持ち良い、最高の日になりましたね。
ぼくは今は東京勤務なのですが、
実は、この4月まで北海道に勤務していました。
およそ2年間、北海道に住んでいました。
それで北海道が大好きになりました。
今日はその恩返しが出来ればと、非常に楽しみにしてきました。

カラマツの枝打ちや間伐作業は、思ったより難しかったですね。
ただ、今回子どもたちが沢山参加されていて、
私より上手い子どももいました。
とても良い活動が出来ているな、と感じました。
北海道の森をこういう風に、
世代を越えて多くの方と一緒に守っていきたいと思います」



未来へ向けて、美しい森をつくっていこう!
そんな取り組みの一貫としておこなわれた先日の間伐作業。
大人はもちろん、
子どもたちも、たくさんの方が体験しました。




これからの未来を担う子どもたちも、楽しみながら、
自然を守っていく大切さを体験していました。
北海道の豊かな森、しっかりと、未来へつないで行きたいですね。

Vol.29 「染色村」 茨城県

Podcastを再生するradikoで再生する


茨城県常総市の“ある村”が今回のタカラモノです。 その名も「染色村」。

手描き友禅や藍染め、ろうけつ、江戸小紋など、
多種多様な”染色”の技術を持った職人たちが集まって暮らしている全国でも珍しい地域です。




昭和36年に東京に住む染色家有志120名が、水海道(現、常総市)に染色村を建設し、
古代より受け継がれてきた伝統ある染色の維持発展に努めてきました。

職人たちは、ここでお互いに刺激し合い、技術を高めあいながら、
日本の伝統である”染物”を世界へと発信されています。

この土地で暮らして35年になる染色作家、
石山修(いしやま・おさむ)さんにお話を伺いました。

「私は染織作家として生きているわけですが、すべてオリジナルで仕上げていくわけですね。
ですから、自分と向き合う贅沢な生き方ですから、
空の広さと豊かな水っていうのがあるんですよね。
茨城っていいなと感じたところですね。」




職人の数は、多い時で120人。
伝統技術とともに新しい技術を取り入れながら、それぞれの工房で個性ある着物やインテリア、小物等を創作し、現代に生きる工芸を追求してきました。
現在は6人ほどに減ってしまいましたが、
石山さんは、素晴らしい“染物”を未来へつなげていきたいと話します。

「どんな古い家であっても、新しい家であっても、コンクリの打ちっぱなしの部屋であれ、
布を一枚かけるだけでそこにドラマが生まれてくると。
ですから、伝統を、殻を破るような発想が、私は外から欲しいと思っているんです。」

衰退してきてしまった染め物の伝統を守りながらも、伝統という殻を破った発想で、
日本のモノヅクリを次の世代へつなげていきたいという石山さん。
工房で時に作品作りを、時に一般の方を迎えて体験会を開いています。

100年後の未来に伝えていきたい日本の文化、“染色”。
染色村が目指しているものを携えて、石山さんの挑戦はどこまでも続きます。

«Prev || 1 | 2 | 3 |...| 100 | 101 | 102 |...| 113 | 114 | 115 || Next»