みらい図鑑

VOL.135 「くるみの家具」 北海道

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北海道の北部に位置する中川町。
この土地の、クルミの木だけを使って家具を作る職人さんが旭川にいます。

「工房宮地」、代表の宮地鎮雄(みやじ・しずお)さんです。

家具をデザインして、ひとつひとつ丁寧に家具を製作、
それを販売するところまで、宮地さんがたった一人で全てを手がけています。



北海道のクルミは、丈夫で軽く、木目も魅力的な素材。
お客さんからの、“軽い家具が欲しい”というリクエストから、
北海道産のクルミの木を使い始めたという宮地さん。

「この木は、粘りがあって、だからこそ、肌触りもなめらかで温かみがあります。
くるみ材が生えている林に行き、どの木を切るかというところから、
見させていただいています。」

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中川町は、広葉樹の北限。
その分、成長がゆっくりで、木目が密なクルミが育つんだそうです。
そして、木肌の色合いが濃いのも特徴。

道産のクルミはとても希少なため、安定した供給が課題でした。
2013年からは、町の協力を得て、中川町産クルミ材100%の家具作りに
近づきつつあるといいます。




制作しているのは、椅子やテーブル。
特にこだわっているのは、椅子の座り心地だといいます。

クルミの木の良さを最大限にいかして、ひとつひとつ丁寧に仕上げていく宮地さん。
どんな思いでクルミと接しているんでしょうか。

「中川町の、どこの山の、どこで採ったクルミ材か、ということが、
私のところに届けられます。
中川の森で、生えていたときの木の様子を想像できるんじゃないかと思って作っています。」

北海道の森をリアルに、そして、身近に感じられる家具。
その軽くて座り心地の良さ、確かめてみたくなりますね。


VOL.134 「口に入れても安全な粘土」 東京都

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今回の話題は、「口に入れても安全な粘土」です。
材料は、お米とお野菜!



手掛けているのは、ねんど製作所、「てててのて製作所」。
野菜ソムリエで、2歳児のお母さんでもある矢作智子(やさく・ともこ)さんが、
国産のお米と野菜パウダーを使って、子どもが楽しく安全に使える粘土を作っています。



作りはじめておよそ2年。
きっかけは、矢作さんのお子さんが2歳前の頃のことでした。

「子供に粘土遊びをさせたいなと思った時に、
ほんとに安心して使える粘土が、わたしの中では見当たらなかったんですね。
だったら、まず、自分で作ってみようと思ったのが最初です。」



子どもが、口に入れてしまっても安全な材料はなんだろう。
そんな想いから作られ、商品化された、「子どものための米とやさいのねんど、ててて」。
ベースは米粉と天然の塩。野菜のやさしい天然色で色付けしています。
保存料や香料も使用していません。

色は全部で6種類。
「ホウレンソウ」、「ムラサキイモ」、「ニンジン」、「カボチャ」、「ダイズ」、そして、「コメ」。
野菜の色を知ることができるそのままのネーミングもステキです。





「子どものための米とやさいのねんど、ててて」は、
食育のための玩具だとも矢作さんは語ります。

「食べることって生きることと一緒だと私は思っています。
お子さまがそれに気づくというより、
一緒に、家族で食べ物について考えるきっかけにつながっていけばいいなと思っています。」



実際にこの粘土ができたことで、
矢作さんのお子さんは、野菜の生え方や、なり方に興味を持つようになったといいます。

粘土を通して子供と考える時間を作ってもらえたら嬉しい、、、
そんな矢作さんの思いがこもったねんど、プレゼントにも喜ばれそうですね。


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