みらい図鑑

Vol.123「日本一の星空ナイトツアー」 長野県

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今回は、「星空」の話題です。

全く光の届かない山奥で星を眺めるイベントが、長野県の阿智村でおこなわれています。
「天空の楽園・日本一の星空ナイトツアー」。

ゴンドラで標高1400メートルまで登り、
街の光が届かない山頂に着くと場内の照明が一斉に消灯。
澄んだ空気の中に広がるのは無数の星。
ガイドによる解説や映像の上映などもあり、来場者を別世界へと誘います。

この場所では年間を通して、満天の星空と雲海を眺められるんだそうです。



イベントを手がけている、「阿智昼神(あち・ひるがみ)観光局」、
代表の白澤裕次(しらさわ・ゆうじ)さんにお話を伺いました。

「日本人の7割ぐらいが天の川そのものをずっと見たことがないんですよね。
そういったみなさんに、“天の川ってこういうものなんだ”って、
感じてもらえる環境がこの場所にはあるんですね。」



このツアーをはじめて、感動することが人間にとって大切だと実感した、と白澤さんは言います。

星空はいつも見えるものじゃない。
“星が見えないときは、もしも満天の星だったらどんなにすごいんだろう、とワクワクする。
一部しか見えないときは満点の星空を想像してまた来たくなる。
満点のときは、この星空を大切な人と一緒に見たいと思って、また来たいと思う。“

自然が相手だからこそ味わえる喜びを、是非、多くの人に体験してほしい、
そんな思いで、白澤さんはこのイベントを見守り続けています。



「星空っていうのはいつも見えるわけじゃないんですが、
たとえば、星が見えない夜に来た人は、
もし次にチャンスがあって星が見えたらすごいんだろうなと思って、
また、来てもらえるんですね。
一方で、満点の星空が見えた時は、“これは素晴らしい!”と。
これを家族であり、友人であり、恋人と一緒に見たいと思って、また来ていただけるんです。
これが自然なんだ、と思っていただけるんじゃないかなと思っています。」

見えるか見えないかわからない満点の星空、、、
最上級のエンターテイメントですね。


Vol.122「備え梅」 東京都

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今回は、こんな防災グッズの話題です。名前は「備え梅」。
その名の通り、備えるのは「梅干し」です。



災害時、救援物資が届くまでには72時間、つまり3日を要すると言われているなか、
まずは“自分の身は、自分で守る”。これが重要になってきます。

そんな時に活躍するのが、日本人には馴染みの深い梅干し。
緊急時に梅干しが果たす役割は大きく、人体に必要な塩分や栄養の補給源として、
その有用性が叫ばれています。



特に、人間が生命活動をおこなううえで大事な分泌液が、「よだれ(唾液)」です。

唾液には細菌の繁殖を抑えたり、抗菌作用がありますが、
食べることが困難になると、唾液の分泌量が減り、体調維持に支障をきたしてしまいます。

そこで開発されたのが、お守りのように持ち歩ける梅干し、「備え梅」。

熊本地震のときに、極度の緊張から、子供たちのよだれが出なくなり、免疫が落ちてしまった。
そんな話を聞いたのが、「備え梅」誕生のきっかけです。

こちらを手がけた、竹内順平(たけうち・じゅんぺい)さんにお話を伺いました。

「特に子どもたちは、よだれが出なくなって病気にかかってしまったという事例を
たくさん聞いたんですね。
よだれと言えば、梅干しは、想像しただけでも出ますよね。
もしかしたら、梅干しでチカラになれるんじゃないかと思ったのがスタートですね。」




「備え梅」の賞味期限は3年。こだわったのは、「個包性」と「携帯性」。
1個ずつ包装された梅干しが、かわいらしい赤い巾着袋に入っています。




「防災品で調べた時に、ものすごく、こう、嬉しくないものしか無かったんですよね。
どうやったら備えたくなるか。
もしくは、人にあげたくなる、プレゼントにもできる防災品を目指しました。」

使われないことを願いながら、美味しく、見た目にも楽しく備える。
お守り代わりの「備え梅」は、プレゼントにも喜ばれるひと品です。


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