みらい図鑑

Vol.79 「マチノブンカサイ」 岡山県

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今回は岡山県から、廃校になった小学校の有効活用の話題です。

岡山城の石垣の上にある、旧内山下(きゅう・うちさんげ)小学校。
2001年に少子化の影響をうけ、近隣の小学校との統廃合により廃校になりました。




この旧内山下小学校を利用して、地域を元気にするために何かできないだろうか、、
そんな思いから様々な取り組みが始まりました。



現在は、カフェやオフィスをはじめ、様々なワークショップや音楽イベントが行われ、
カルチャーの発信の場として、活気あふれるスポットに生まれ変わった旧内山下小学校、
その取り組みのひとつ「マチノブンカサイ」が、今月23日に開催されます。



NPO法人「ENNOVA OKAYAMA」の理事長、岡野英美(おかの・ひでみ)さんのお話です。

「来ていただくと分かるんですけど、ホントに中心部、街の中に古い学校だけが
ぽつんとあって、そこだけが何もない形なんです。
雰囲気、建物自体もとても良くて。そこを何にも使わないのは、もったいないというか。
そこで何かが起きていれば絶対に面白くなるという感じはあったんです。」



舞台は“街中(マチナカ)”なのに、どこか寂しそうに佇んでいる廃校「旧内山下小学校」。
音楽の魔法と、誰もが童心に戻れる“場力”で、子どもの頃のように、笑い、歌い、語り、
これからの未来にワクワクする・・・「マチノブンカサイ」にはそんな想いが込められています。

「自分の通った中学校とかすでに廃校になってしまって、
自分の母校が存在しなくなっている感覚が自分の中にもあって。
他県にも、上手に学校を活用されているところもありますけど、
公共の場所では起きていないようなことが起きる場所として、
存在し続けていってほしいと思いますね。」



街のみんなで作る、「マチノブンカサイ」。
かつては子供たちの“学びの屋”だった場所が形を変えて、
地域に住まう人々の絆を生み、未来につなぐ・・・。



旧内山下小学校からこれからどんな物語が始まるのか楽しみですね。

Vol.78 「キャベツサイダー」 群馬県

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夏を元気に乗り切るスタミナメニューのひとつ、餃子。
そして、餃子に欠かせない材料といえば、キャベツです。

そのキャベツを、余すことなく使い切りたいという発想から生まれた飲み物、
「キャベツサイダー」が今回の話題です。



開発したのは、群馬県にある餃子メーカー。
株式会社「みまつ食品」、開発部長の古澤篤志(ふるさわ・あつし)さんに伺いました。

「餃子やシュウマイの製造会社をしているので、一日6トンくらいのキャベツを使うんですね。
ただし、全部のキャベツを餃子として使えるわけではないので、
どうにか、有効活用できないかなというところでキャベツをサイダーにしてみました。」

ですが、古澤さん、当初はサイダーにするつもりはなかったんだそうです。
ある時、旅行に行って、県の特産品を使ったサイダーを見かけたことがヒントとなり、
キャベツを粉末やフリーズドライにしてエキスを抽出する方法を模索、
試行錯誤の末にようやく「キャベツサイダー」が完成しました。

原料に使うキャベツはもちろん群馬産。
開発にあたっては、甘すぎるとキャベツの風味が出ないため、
甘さをどこまで抑えるかを重視したといいます。

最初はキャベツの香りが香って、後味でキャベツの味が来る。
そんな風味の飲料に仕上がりました。



「キャベツをまるごと使うということを、一つの事業の目的としていますし、
このキャベツを通じて“群馬県=キャベツ”というのを県外の方にも知ってもらうという
意味でも、この商品を有効的に活用できないのかな、というのは常に考えています。」

キャベツを無駄にしなくない、古澤さんのそんな想いから、
若手社員5人が3年間かけて作り上げた「キャベツサイダー」。
甘さ控えめでキンキンに冷えたこのサイダーには、
キャベツの一大生産地、群馬を愛する情熱が注ぎ込まれています。


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