みらい図鑑

VOL.189 「LIMEX」

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今回は、プラスチックや紙の代わりとなる新素材の話題です。

2050年までには、海に流れ出るプラスチックゴミの量が、
海の中にいる魚の量を上回ると言われています。

世界中が「なんとかしたい」、と思っているなかで、
日本のベンチャー企業が開発した新しい素材、
「LIMEX(ライメックス)」が注目を集めています。

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※石灰石

「LIMEX」の主な原料は、石灰石。
石灰石は世界中にある石で、日本国内でも100パーセントまかなえる資源です。

この「LIMEX」から、紙とプラスチックシートの代わりになる「LIMEXシート」を、
そして、プラスチックの代わりになる「LIMEXペレット」を作ることができます。

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開発を手がけたのは、2011年創業の会社、「TBM」。
サステナビリティ・アクセラレーターという肩書きを持つ、
羽鳥徳郎(はとり・とくろう)さんに伺いました。

「LIMEXをプラスチックの代わりとして使うことで、なにがいいのかというと、
石灰石を多く使うことで、
石灰石というのは、じつは、日本でも自給自足できるような豊富な資源なので、
価格を抑えることができます。

やっぱりプラスチックはプラスチックなりに、これまで使われてきた理由があります。
軽いとか、耐久性があるとか、使い勝手が良い素材です。
そこで、使い勝手がそこまで変わらずに、
プラスチックの量を大きく減らすことができるのがいいところかなと思います。」

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「LIMEX」の大きなメリットは、簡単にリサイクルできるという点。
「LIMEX」から作られた製品を砕いて、再び固めることで、また新たな製品が生まれるのです。

「ぼくが使っている言葉で“自分ごと化”するっていう言葉があるんですね。
未来の子どものことを、自分ごと化して、
商品の選択をしていく、モノを選んでいくことが大切だと思っています。」

レジ袋や名刺、お皿など・・・
どんどん広がりを見せる「LIMEX」の可能性。
これから、暮らしの中で手にする機会も増えそうですね。