みらい図鑑

VOL.192 「一五一会」

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ギターのようでいて、ギターではない。
「一五一会」という楽器、ご存知でしょうか?

ギターのような木製のボディに、弦は4本。
ですが、複雑なコードの押さえ方を憶える必要がなく、指一本で弾き語りができるので、
「誰でも簡単に弾ける」と幅広い世代に親しまれている弦楽器です。

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「一五一会」は、沖縄県石垣市出身のアコースティックバンド「BEGIN」が最初に持ってきた企画です。
それを、岐阜県にある老舗ギターブランド、「ヤイリギター」が開発しました。

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なぜ、ギターではなく、“ギターのような楽器”だったんでしょうか?
「ヤイリギター」の松尾 浩(まつお・ひろし)さんに伺いました。

「ギターの6本の弦を5本の指で押さえるのは難しいので、
挫折してしまう人がけっこう多いんですね。
  そこで、アイデアを出してくれたのがBEGINの3人。
一五一会は、沖縄の三線がベースになっていて、
簡単にトライできますよ、ということを発信しました。
ギターを挫折した人たちにも、再チャレンジしてほしいと思っています。」

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BEGINのメンバーのアドバイスのもと、
シンプルで弾きやすい楽器である三線に手を加え、
ギターとミックスするような形に仕上げられた「一五一会」。

4本の弦をそのまま鳴らすと最初から和音になるチューニングなので、
人差し指で動かしていくだけで、ギターのようにコードが弾けるという仕組みです。

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「一五一会を触ることによって、
もういちどギターにチャレンジしようかな、っていうキッカケになったら嬉しいですね。
音楽というのは生活の一部ですからね。
弦の響きって、“琴線に触れる”って言うように、感情を揺さぶられるんですね。
本当に魅力のある音だと思いますよ。」

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生活と音楽の距離がもっと近くなったら、世の中はもっと楽しくなる。
そんな想いを込めて、職人さんが、1本1本、心を込めて作る「一五一会」。
どんな響きなのか、確かめてみたくなりますね。