みらい図鑑

VOL.226「ベジアイス」

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「そらまめ」、「焼きなす」、「大葉」・・・。
野菜の名前がそのままつけられたアイスがあります。

広島県にある会社、「マスタードシード22(トウェンティー・トゥー)」が開発したブランド、
「ベジアイス」。

原材料にそれぞれの野菜がふんだんに使用されていて、
野菜の味がしっかりと感じられる、ヘルシーな味わいが評判を呼んでいます。

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アイスに使われている野菜は、いずれも「規格外野菜」。

曲がっている、色が薄い、傷がついている、、、など、
味や栄養価は何ひとつ変わらないのに、見た目が違うという理由で廃棄される野菜は、
生産量の約4割にものぼると言われています。

そんな規格外野菜を有効活用して誕生したのが、「べジアイス」。

「マスタードシード22」では、
10年ほど前から、季節の旬に合った「ベジアイス」を作り続けています。

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同社、代表の岸保 宏(がんぼ・ひろし)さんにお話を伺いました。

「ぼくらは、アイスをきっかけに農業が盛り上がっていく形を作りたいというか、
きっかけを作っているんですね。
たとえば、アイスを売っている隣で、キュウリを売ったり、ピーマンを売ったり。
そんな風にしてやってきました。
そうしたら、ピーマンが食べられなかった人が、アイスなら食べられて、
そこからピーマンを食べられるようになったとか。」

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廃棄される野菜を減らすことも大事ですが、
ベジアイス事業の目的は、
農家を盛り上げて、日本の農業を次世代につないでいくこと、と語る岸保さん。

「農業を応援するということは、地域を盛り上げることにつながると思っています。
大規模じゃなくてもいいんです。
スモールファーマーが何人もできれば、

“あなたのところはキュウリ作っているんですね、
ぼくはトマトを作っているので物々交換しましょう!“ 、、、みたいなね。

助け合いも生まれるし、そうやって地域のコミュニティも生まれてきたらステキですよね。
ぼくたちのきっかけを通じて、
少しずつでも、みんなで変わっていけたらいいなと思っているんです。」

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野菜嫌いな子どもが、このアイスを食べて野菜を好きになり、
さらには、農業に興味を持って、農業の道に進む・・・。

「べジアイス」は、スモールファーマーが増えていくきっかけづくりにもなりそうですね。