みらい図鑑

VOL.233「蚊帳素材の洋服」

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風を通しつつ、蚊を入れない。
夏の風物詩であり、安眠のシンボル「蚊帳」。

そんな「蚊帳」の生地で洋服を作っているメーカーが、奈良県川上町にあります。
「井上企画・幡(ばん)」。

蚊帳づくりは、奈良の地場産業。

「井上企画・幡(ばん)」では、
織り目が荒く、吸収性・通気性に優れた、蚊帳素材を生かし、
簡単に着られて、素肌にも心地良い、普段着づくりを目指しています。

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赤ちゃんのおくるみにはじまり、ワンピースやスカートまで、
様々な商品を手掛けていますが、
最初に作ったのは、粗め織りの“ふきん”だったといいます。

なんとも言えない柔らかい生地だったことから、
10年ほど前から、洋服にも着手するようになりました。

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「井上企画・幡」、代表の林田千華(はやしだ・ちか)さんのお話です。

「洗えば洗うほど柔らかくなり、洗濯をしてもすぐに乾きますし、
夏にぴったりなので、Tシャツ代わりに着ていただけると思います。
近くにお散歩へ行くのにも、蚊帳の生地なので、虫が寄らないんですね。」

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洋服だけでなく、タオル、そして、現在はマスクも製造。
蚊帳素材の可能性は多伎に渡ります。

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洋服を着古したあとは、ふきんとしても使えるのが、この素材の良さ。
最後まで使ってもらえたら、生地も喜んでくれるのでは、、、と話す林田さん。

「コロナウィルスもありますし、
猛暑が続く中で、“おうち時間”を過ごすためにも、
カラフルな蚊帳の日常着を着ていただきたいです。
気分もきっと少しは楽しくなると思います。
この夏は、ぜひ、蚊帳の洋服を試していただけたら嬉しいです。」

蒸し暑い日本の夏、
蚊帳素材のアイテムは、快適な暮らしづくりに一役買ってくれそうですね。