みらい図鑑

VOL.234「紙相撲」

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子どもも大人も、世代を超えて、おうちで楽しめる遊び。
そのひとつが、「紙相撲」です。

特別な材料はいらず、紙で土俵と力士を作るだけ。
トントントントン、両側から、土俵の端を叩き、
どちらかが倒れるか、土俵を割ったら、勝負アリ。

難しいルールもないので、シンプルに楽しめる遊びです。

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「紙相撲って、お父さんとお子さんが作った力士で、
じゃあ、お父さんの力士が勝つかっていうと、そんなことは全くなくて、
対等な立場で、家族みんなで遊べるんですね。」

そう語るのは、「日本紙相撲協会」の理事、新谷洋明(にいたに・ひろあき)さん。

「日本紙相撲協会」は、紙相撲を“本気で遊ぶ”サークル団体。

「徳川式紙相撲」の規格にそって力士を戦わせ、番付や星取表を作成。
本場所を運営しています。

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「徳川式紙相撲」のはじまりは、昭和26年。

前理事長の徳川義幸氏が、少年時代、学校の休み時間に、
紙で作った力士を取り組ませて遊んだのが最初です。

その後、紙力士の身長を6cm前後という寸法に決めたり、土俵を作ったりして、
紙相撲に本腰を入れ、
さらに、試行錯誤を重ねた末に、現在の「徳川式」紙相撲の基本が完成しました。
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自分で好きな四股名を付けるのも、楽しみ方のひとつ。
新谷さんは、錦風部屋の錦風親方を名乗っています。

「自分の名前を一文字取って、
大相撲にはなかなかいないような、四股名を考えるのも楽しいです。
そうやって自分が作った力士だと感情移入するので、遊びといえども、真剣勝負ですよね。

大相撲の世界には入れないけど、紙相撲の世界では擬似体験できる、
というのが、すごく面白いと思います。」

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さらに、自らが「親方」になって番付を作り、場所を重ねていって、
大関・横綱と、紙の力士を育てていく楽しみもあるという新谷さん。

小さな国技の楽しさは無限ですね。