みらい図鑑

VOL.326「天然素材の歯ブラシ」

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大阪府東大阪市発のブランド、「Nhes. (ナエス)」が作った歯ブラシ、
「turalist(チュラリスト)」。

100%、天然由来にこだわり、自然に還るのが特徴です。

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ハンドル部分は、家具職人が家具を作るときに出る、ブナの木の廃材を利用。

ブラシには、食肉用として育てられた馬や豚。
大切な命の副産物としての「毛」を活用しています。

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「プラスチックフリーの歯ブラシを日本国内でつくりたい」。

「turalist」を手掛ける、村中 克(むらなか・かつ)さんは、
そんな想いで挑戦をはじめました。

プラスチックを使わないだけでなく、
本来であれば、廃棄されてしまう素材をアップサイクルしているのも大事なポイントです。

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もともとは、環境のことを考えていたわけではなかった村中さん。

商品開発し、それを使っている中で、
環境についてしっかり考えたいと思うようになった、といいます。

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命の副産物に着目したのも、
地場産業を守っていきたいという想いからでした。

「ブラシだったり、ハケというのは、大阪の地場産業のひとつなんですね。
そのひとつが歯ブラシなので、植毛の会社もたくさんあります。
ただし、動物の毛を植毛する技術は、
高齢化もあって、どんどんなくなっています。」

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職人さんの手作業で加工される歯ブラシ。
そのため、1本1本、表情が異なるのが魅力的です。

「チュラリストの植毛は、
70歳代の女性の職人さんひとりでやってくれています。
ものすごくやりがいを感じてくれていて、いま、生き生きしています。

この地場産業を守っていきたい思いもあるし、
職人さんも大事にしていきたい、そういう大きな課題も背負っていますね。」

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選んで、使う人が増えることで、ずっと先の世代にまで伝えていきたい。
そんな想いが、「turalist」には込められています。