みらい図鑑

VOL.329「放牧の牛乳だけを扱うこだわりのクラフトミルクスタンド」

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東京・吉祥寺。
100年の歴史を持つ老舗の牛乳屋さんが、
今年、クラフトミルクスタンドにリニューアルオープンしました。

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名前は、「武蔵野デーリー」。

店内に並ぶのは、大自然の中、放牧というスタイルで、
伸び伸びと育った牛のミルクばかりです。

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日本には5〜10%しかないと言われる放牧スタイルの牧場。

それらを巡りながら、出会った30以上の牧場から、
季節に合わせた最適な牛乳を厳選し、
常時3種類ほど、放牧のミルクを用意。

ミルク缶からお玉ですくって提供しています。

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口当たりがあっさりしていてベタつきがなく、
それでいて、風味があるのが、放牧ミルクの特徴です。

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※飲み比べセット


「武蔵野デーリー」の取締役、木村充慶(きむら・みつよし)さん。

牛乳屋を営む家に生まれましたが、
幼い頃から牛乳が苦手だったといいます。

ところがある時、北海道にある、“放牧のレジェンド”と言われる人の本を、
父にすすめられて読んだことで、人生の転機が訪れます。

本に感銘を受け、早速、レジェンドの牧場を訪ねた木村さん。
そこで飲んだ放牧ミルクの味に感動して、牛乳が飲めるようになり、
放牧の魅力を多くの人に広めたいと思うようになりました。

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「もちろん、放牧が全てで、放牧だから正しい、ということではないんです。
ただ、これは私の主観かもしれないんですが、
牛が活き活きしていて、目が輝いて見えるんですね。
そういう素敵なシーンを、もっと多くの方に伝えたいと思ったんです。」

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牧場は、牧場主の想いがそれぞれに違うのが面白い。
そう語る木村さん。

「牛に関しても、とにかく野生の力を信じて、
多少は過酷でも、外に出し続けて草しか食べさせないという方もいたり、
また、牛にストレスをかけないために、
放牧はするけど、休める場所も作る、という方もいます。

ほんとに牛乳の作り方も違うし、思想も違うんです。
味が美味しい、ということだけでなく、
牛乳を飲みながら、牧場主の想いを知ってもらえる場所にしたいんですね。」

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※木村さん親子


一杯の牛乳のストーリーを発信する「武蔵野デーリー」。
飲んでみると牛乳の価値観が変わるかもしれませんね。