2010
Mar
14

“伝統”をヒントに生まれたエコな市庁舎

Category:レポート10:00
温室効果ガスを排出しないクリーンなエネルギーと言われる「太陽光発電」。
沖縄の南部に位置する糸満市の市庁舎も、「太陽光発電」を備えた施設です。

南側に1040枚、屋上には1496枚のソーラーパネルを設置して、
1日に最大200キロワットを発電。
市庁舎で使う電力の1/8をまかなうことができるそうです。

さらにこのソーラーパネルの素晴らしいところは、
島の伝統的な家屋をヒントにしていること。
日差しが強い沖縄では、「雨端」と呼ばれる長いひさしを取り付けていますが、
糸満市庁舎のソーラーパネルは、まさに「雨端」。
太陽光を集めながら、なおかつ強い日差しをさえぎることができるんです。

そして完成した建物は、沖縄の聖地「斎場御嶽」にそっくりの形になりました。
世界遺産にも登録されている「斎場御嶽」は、
二つの巨大な石が寄りかかって出来た場所。
その空間のように、糸満市庁舎の建物とソーラーパネルの間には、
聖地のようなひんやりとした空気が生まれています。

気になって早速「糸満市庁舎」のHPを検索してみましたが、
海をバックにどーんと存在感のある建物。
そこにこめられたエコへの思いを感じながら眺めると、
なんだかとっても「頼れる市庁舎」に見えてきます。

未来のためのエコ・アイデアは、
その土地の伝統と自然の中にヒントがある・・・。
そんなことを教えてくれる沖縄ならではの「太陽光発電」のカタチです。