2007年7月22日
ツルゲーネフ 『はつ恋』

主人公のウラジーミルは16歳の少年。自分が愛してしまった人が、 実は自分の父親の愛人であったという切なく苦しい物語。初恋という人生の最初の1ページに、主人公は、最も残酷な記憶を心に刻むことになるのです。

ツルゲーネフの「はつ恋」を手に取った方は、ぜひもう1冊、 小川洋子さんの翻訳による絵本 もおすすめです。ツルゲーネフの原作が持っている官能的な香りを、小川洋子さんならではの選び抜かれた言葉によって凝縮した大人の絵本。中村幸子さんが描く淡い色合いの挿絵が、ツルゲーネフの世界を神秘的に描き出しています。文庫本の「はつ恋」と絵本の「はつ恋」。この2冊を傍らに、2007年の夏休みを過ごしてみてはいかがですか?

...前に戻る