2011年05月29日
ヘレン・ケラー (新潮文庫)
『奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝』
心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

目と耳が不自由でありながら、障害を乗り越えて大学を卒業し、社会福祉の活動をおこなった女性ヘレン・ケラー。彼女は、1880年6月27日アメリカ南部アラバマ州で生まれ、1歳の時に熱病にかかり視力と聴力を失ってしまいます。今回取り上げた「奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝」は、23歳の時に発表した処女作。ヘレン・ケラーが自分の言葉で自分の半生を綴っています。その文章は、ハンディを持った人が書いたことを忘れてしまうほど豊かな描写と前向きのパワーにあふれています。特に小川洋子さんが印象に残ったのは「すべてのものに学ぶべきことがある」という言葉。強い意志を持ってヘレン・ケラーは人生を切り開いていくのです。

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