2013年12月01日

ダニロ・キシュ
『若き日の哀しみ』
 (創元ライブラリ)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

小川洋子さんの本棚の中から特に大切にしている1冊「若き日の哀しみ」。旧ユーゴスラビア出身の作家ダニロ・キシュの連作短編集です。子供時代のダニロ・キシュを描いているので、まずは本の巻末に掲載されている「解説」から読むことでより作品を感じることができます。1935年、ユダヤ人の父、モンテネグロ人の母の間に生まれたキシュ。第二次大戦中、父はアウシュビッツに送られ、ダニロ少年は母と姉とともに、父の故郷であるハンガリーの田舎で農家の手伝いをしながら終戦を迎えます。しかし父は帰らぬ人となってしまうのです。「若き日の哀しみ」には、作者の少年時代の記憶が、断続的な絵のように描かれています。

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