2014年01月19日
『雪は天からの手紙
- 中谷宇吉郎エッセイ集』

 (岩波少年文庫)

中谷宇吉郎が雪の研究をはじめるようになったのは、師匠である寺田寅彦のある言葉だったそうです。中谷宇吉郎が北海道大学に赴任することが決まった時、寺田寅彦はこう言いました。「君、新しい所へ行っても、研究費が足りないから研究ができないということと、雑用が多くて仕事ができないということは決していわないようにしたまえ」。そこで中谷宇吉郎が考えたのは、北海道という土地柄。一番身近にある雪を研究することにしたのです。のちに中谷宇吉郎は求められると「雪は天から送られた手紙である」という言葉を書くようになったとか。科学とはいかにロマンチックであるかを感じる言葉でもあります。

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