2017年4月16日

川端康成
『眠れる美女』
 (新潮文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

4月16日は川端康成の命日。今から45年前の昭和47年、72歳で亡くなっています。川端康成の命日に選んだのは後期の代表作「眠れる美女」。昭和37年に毎日出版文化賞を受賞しています。読んでみると驚くような設定。舞台はすでに男ではないとされる男性限定の秘密の宿です。訪れたのは「江口老人」。老人とは言ってもまだ67歳の彼が奥の部屋に入っていくと、眠らされている若い娘が待っていました。瑞々しい肉体に酔いしれ、その美女と一晩添い寝をして悦楽を味わう「江口老人」。やがて脳裏には様々なことが浮かんできます。昔の恋人、母親、自分の娘・・・。そして彼はこの秘密の場所に通うようになるのです。

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