2017年5月28日

ユーゴー
『レ・ミゼラブル(下)』
 (岩波少年文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

2週にわたって取り上げている「レ・ミゼラブル」。フランスの作家ヴィクトル・ユーゴーが1861年に完成させた長編小説です。原作の魅力を上下2巻にまとめた岩波少年文庫で読んでいますが、今回は下巻を中心に味わってみました。パンを盗んだことから19年間も監獄生活を送ったジャン・ヴァルジャン。悲しい生い立ちを持つ少女コゼット。この二人が巡り会い、親子のように暮らしていますが、そこにもうひとりの人物が登場します。マリユスという若者。パリのリュクサンブール公園でコゼットに出会い、やがて愛し合う二人。しかしパリでは「6月暴動」が起こるのです。人間模様と歴史的背景が同時に描かれている「レ・ミゼラブル」。物語はクライマックスへと向かっていきます。

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