2017年10月1日

萩原朔太郎
『月に吠える』
 (ハルキ文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

萩原朔太郎が32歳の時に発表した処女詩集「月に吠える」。刊行されたのが大正6年(1917年)ということで今年は100周年。100年読み継がれている文学作品をあらためて味わってみました。「日本語の詩を最も深く広く探った詩人」「詩の歴史に最大の影響を与えた詩人」と言われる萩原朔太郎。ではどこがすごいのか?実は100年前の日本の文学界は、文語から口語への詩の過渡期でした。多くの詩人がそれに挑戦し、その壁を突破したのが萩原朔太郎。さらに詩の持つ可能性を最大限に追求しています。たとえば「竹」という詩は、ただ竹が生えているということを繰り返しているだけなのに、人の内面の震えまでも表現しているのです。

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