2018年2月11日

カズオ イシグロ
『夜想曲集:音楽と夕暮れをめぐる五つの物語』
 (ハヤカワepi文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

昨年のノーベル文学賞受賞以来、「メロディアス・ライブラリー」にも沢山のリクエストをいただいているイギリス人作家カズオ・イシグロの小説。特に多かったのは代表作のひとつ「日の名残り」です。番組では2007年にすでに取り上げていたため、今回は別の作品を選ぶことにしました。2009年に発表され、彼にとって初めてで現在唯一の短編集でもある「夜想曲集〜音楽と夕暮れをめぐる五つの物語」です。作家になる前は音楽を志し、ロックバンドで活動していたというカズオ・イシグロ。だからこそ書けたのではと感じる短編小説が5編。まるで1枚のアルバムを聴くように、読んでいくうちに沢山の音楽が聞こえてきます。

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