2018年4月22日

吉野源三郎
『君たちはどう生きるか』
(岩波文庫)

「君たちはどう生きるか」の作者・吉野源三郎は、日本初の新書「岩波新書」を作ったことで知られる編集者で、ジャーナリストでもありました。彼がこの作品を書くきっかけは、昭和10年「路傍の石」で知られる作家・山本有三が編纂していた子供向けの教養書「日本少国民文庫」の編集主任をしていた時のことです。その最後の1冊に「君たちはどう生きるか」を出版する予定になっていましたが、山本有三の体調が悪かったため、吉野源三郎が筆をとることになりました。時代は軍国主義の勃興とともに言論や出版の自由が制限されていた昭和10年代。せめて次の時代を担う少年少女たちには、自由で豊かな文化があることを伝えたい。この本に込めた強い想いは80年たった今も伝わってきます。

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