2018年4月29日

アンネ・フランク
『アンネの童話』
(文春文庫)

「アンネの童話」には、「カーチェ」や「カトリーン」など女の子が登場するお話があります。その女の子に自分が抱えている問題を投影し描き出しています。また隠れ家生活の中にありながら、旅をするお話を多く書いているアンネ。彼女にとって言葉を紡ぐことだけが、誰にも邪魔されない心の旅だったのかもしれません。「アンネの日記」を読んだ時に感じたアンネのお茶目な部分は、エッセイの中でも感じることができます。「わたしの望みは、死んでからもなお生き続けること」という言葉を残したアンネ・フランク。彼女の「日記」「童話」「エッセイ」を世界中の人が繰り返し読むことで、アンネは永遠に生き続けることができるのです。

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