2019年04月21日

トラヴァース
『帰ってきたメアリー・ポピンズ』

(岩波少年文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

ディズニー映画でも話題になった「メアリー・ポピンズ」。イギリスの作家P.L.トラヴァースの児童文学です。シリーズの第1作となる「風にのってきたメアリー・ポピンズ」は、「メロディアス・ライブラリー」でも2014年に取り上げました。今回はシリーズの2作目「帰ってきたメアリー・ポピンズ」。ロンドンの桜町通り17番地に暮らすバンクス一家の子供たちが公園でタコをあげていると、なんと糸の先によく知っている姿が踊っています。青い外とう、花で縁取った麦わら帽子、オウムの頭の柄のついたこうもり傘を小脇に抱え、じゅうたん製のバッグをぶらさげて、そうです、メアリー・ポピンズが帰ってきたのです。

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