2020年01月19日

スチュワート・ダイベック
『冬のショパン』
(白水Uブックス『シカゴ育ち』)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

「いままで自分が訳したなかで最高の一冊」とまで翻訳家の柴田元幸さんに言わせた「シカゴ育ち」。アメリカの作家スチュアート・ダイベックが1990年に刊行した2冊目となる短編集です。1942年にシカゴで生まれたダイベックは、自分の生まれ育った町を舞台に様々な作品を発表しています。「シカゴ育ち」に収められている「冬のショパン」もそのひとつ。主人公はお母さんと二人でアパートに暮らす少年。その家に祖父であるジャ=ジャがやって来て一緒に住むようになっていました。そしてちょうどその頃は、大家のミセス・キュービアックの娘マーシーがニューヨークの大学から実家に戻ってきた冬でもありました。

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