2020年06月14日

ガース・ウィリアムズ
『しろいうさぎとくろいうさぎ』
(福音館書店)

とっても仲良しの「しろいうさぎとくろいうさぎ」。二人はいつも一緒に楽しそうに遊んでいますが、でも時々くろいうさぎは急に悲しそうな顔をします。その理由は、くろいうさぎが自分の胸の中で、ある願い事をしていたからです。それは「いつも いつも、いつまでも、きみと一緒にいられますように」。幸せな結末を迎えるこの絵本。しかしアメリカで出版された1958年当時は、人種差別の問題が激しく起きていた頃でした。白いうさぎと黒いうさぎに象徴される異人種間の結婚を、良しとしない人たちも多く、この本を図書館に置かない地域もあったそうです。それから62年、今では世界中で親しまれている絵本になっています。

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