2020年07月19日

ブレイディみかこ
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』
(新潮社)

ある日、中学校の見学会に息子さんと一緒に出かけたブレイディみかこさん。そこで驚いたのは在校生の音楽部によるライブ。2015年のヒット曲「アップタウン・ファンク」を勢いよく演奏します。また入学の翌日におこなわれたのはミュージカル「アラジン」のオーディション。その学校生活は一見楽しそうにも感じますが、しかし様々な問題や悩みが詰まっていました。それはまるで世界の縮図。人種差別やジェンダー、格差など、多種多様だからこそ生まれる複雑な悩みや問題を抱えていました。そんな中ブレイディみかこさんが息子さんに言う言葉が読者の心にも残ります。「多様性はうんざりするほど大変だし、めんどくさいけど、無知を減らすからいいことなんだと母ちゃんは思う」。

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