心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

1983年に発表され、3年後には映画化もされた小説「ウホッホ探険隊」。作者の干刈あがたさんは1992年9月6日、49歳で亡くなられています。命日に干刈さんの代表作の魅力をあらためて感じてみました。離婚というテーマを、ユーモアを持ってポジティブに描いた作品。「ウホッホ探険隊」という題名がなぜ付いたのかがわかる場面でも息子が未来を明るく見つめようとしています。お父さんとお母さんは別々に暮らすことになったけれど、自分たちの家族は離婚という日本ではまだ未知の領域の「探険隊」みたい。隊長はやっぱりお父さん。お父さんは家に入って来る時、ウホッホって咳をするから「ウホッホ探険隊」だね、と長男の太郎は言うのです。

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