2022年10月30日

内田洋子
『モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語』
(文春文庫)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

1980年代にイタリアに渡り、ミラノを拠点にジャーナリストとして活躍されている内田洋子さん。イタリアの文化や暮らしを伝える様々な本を出版されています。今回取り上げた「モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語」は、本と大きな関わりを持つイタリア北部の村「モンテレッジォ」についてのノンフィクション。そのはじまりはヴェネツィアの路地の奥にある古書店からでした。名前は「ベルトーニ書店」。この本屋を営む父と息子。その家族のルーツがトスカーナ州の「モンテレッジォ」にあると知った内田さんはこの村について調べはじめ、何かに導かれるように実際に旅をすることになるのです。

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