2023年2月26日

スチュアート・ダイベック『荒廃地域』
(白水uブックス『シカゴ育ち』)

「本のページをめくると、心にメロディが響いてくる」という「メロディアス・ライブラリー」のキャッチコピーのように、小説の中に数多くの音楽が登場するスチュアート・ダイベックの「荒廃地域」。放送内でお届けした以外にも、ラテンテイストの名曲「テキーラ」やロックンロールのパイオニアのひとりで、昨年87歳で亡くなったジェリー・リー・ルイスの「火の玉ロック」なども出てきて、音楽がその時代の空気を伝えてくれます。さらに興味深いのはダイベックが川端康成を敬愛していて、川端の「掌の小説」に影響を受けて、短編よりもさらに短い掌編小説(ショートショート)を手がけていること。短篇集「シカゴ育ち」の中にも収められているので、ぜひ味わってみてください。

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