放送後記 オンエアレポート 放送後記 オンエアレポート
2019.12.20

鈴木おさむ「自分のなかで雷が落ちた」衝撃を受けた漫画家・尾田栄一郎の一言とは?

ファッションデザイナー、起業家、インフルエンサーなどマルチに活躍するハヤカワ五味がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「マスメディアン 妄想の泉」。この番組では、さまざまなフィールドで活躍する起業家やクリエイター、アーティストをゲストに迎え、未来を面白くするヒントを“妄想しながら”探っていきます。12月14日(土)の放送は、前回に引き続き、放送作家の鈴木おさむさんが登場しました。

鈴木おさむさん、ハヤカワ五味



◆ホリエモンのすごさ
鈴木さんは、開口一番「堀江貴文さんのYouTube公式チャンネルの話がしたい」と切り出します。今年、堀江さんのYouTube公式チャンネルの登録者数が急増しましたが、実はチャンネル開設をしたのは2009年。「いま、(動画の)投稿数は2,300本ぐらい。つまり2,000本以上鳴かず飛ばずだったんです。堀江さんのすごいところは、それをやり続けたこと」と言います。

堀江さんは、AbemaTVの冠番組「ドラゴン堀江」で、若手芸人やタレントたちともに東大合格を目指すという企画に挑戦しました。2019年、年明けのセンター試験直前、教育系YouTuberで知られるヨビノリたくみさんが付きっきりだったそう。

そのとき、堀江さんが「僕のYouTubeでなにが観たいですか?」と何気なく聞いたら、ヨビノリたくみさんは「ニュース解説です」と答えたとか。その一言をきっかけに、NewsPicksで時事ニュースを解説する番組「HORIE ONE」を開始したところ、スマッシュヒット。「これだ!」と確信した堀江さんは、自身のYouTubeでニュース解説を投稿し、あっという間にチャンネルの登録者数が増えたそうです。

鈴木さんいわく、堀江さんがYouTubeで成功したポイントは2つあるそうで、「1つは、とにかくやり続けたこと。もう1つは、人って自分のことを客観的に見られないものだけど、それをヨビノリたくみさんに聞いたのが、堀江さんの能力だなと思った」と分析しました。

2019年のエンターテインメントを振り返り、「結婚などハッピーな話題があったけど、吉本興業の闇営業問題などもあって、すごい濁流で暗い感じだった。“お笑い”という明るいアイコンが、暗くなってしまった瞬間がある」と話します。先日、お笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが、新会社の設立やYouTube公式チャンネルの開設を発表したことを引き合いにし、「みんなテレビじゃないところにも活躍の場を探している。テレビやYouTubeとか、ものすごいスピードで変化していく気がする」と推測しました。

2020年と言えば、東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えています。鈴木さんは、「僕は東京オリンピックのなにが楽しみかと言うと、競技よりもそれで変わる東京の街を、いろいろなYouTuberがさまざまな表現方法で東京を撮るんじゃないかという気がしていて。ポイントは表とリアル。(表である)テレビでは報道されないリアルがネットで観られると思う」と語ります。

◆「面白いと言える人間になりたい」
鈴木さんは、刺激を受けた1人に「ONE PIECE」の原作者・尾田栄一郎さんの名を挙げ、2012年に映画「ONE PIECE FILM Z」の脚本を手がけたときのことを振り返ります。

オファーされた際、製作サイドの要望は「原作とは切り離してつくってほしい」と言われたそう。ですが、「ONE PIECE」の大ファンでもある鈴木さんは「原作と絡まないと前作を越えないのではないか?何故なら僕はファンで、それが1番観たいから」と提案。すると「尾田さんに直接言ってください」と言われ、鈴木さんは本人と会い、思いの丈をぶつけることに。

尾田さんから「前作よりもヒットさせたい」という言葉を聞いた鈴木さんは、「だとしたら絶対に原作と絡めたほうがいいと思います」と直訴したところ、オーケーだったとか。そうと決まり、尾田さんから原作の着想を聞かされたそう。

「僕たち放送作家って、会議のときに『これ、正解かよくわからないんだけど』って言う人が多い。尾田さんはまだ作品になっていないストーリーをすごく楽しそうにしゃべって、最後に『面白くないですか?』って言われて、自分のなかで雷が落ちた」と衝撃を受けた様子。そのとき、「自分が面白いと思うことを、『面白くないですか?』と言える人間でありたいと思った」と振り返ります。

主人公・ルフィと敵対するキャラクター・ゼットの強さについて、打ち合わせを進めていくうちに、設定はどんどん強くなり、しまいには「おさむさん、いまのゼットにルフィは勝てません。さぁ、どうしますか?」と言われたそう。そこから、鈴木さんは「マジでルフィの気持ちになって、どうやってゼットを倒そうかと考えた」と言います。

「そのなかで“ここに弱点をつくろうとか”“どう弱点を攻めようか”とか物語になっていくんです。(最初に)勝てそうな相手をつくるんじゃなくて、勝てない相手をつくるから、『ONE PIECE』は面白くてワクワクするんだなって。尾田さんとお仕事させてもらったのは、自分のモノづくりの糧」と声を大にしていました。

イラスト:Eika



次回12月21日(土)の放送はONE MEDIAの創業者・明石ガクトさんと、実業家であり個人投資家としてもご活躍されている中川綾太郎さんこと、あやたんさん。両名を迎え開催した、第2回公開妄想イベントの模様をお届けします。どうぞお楽しみに!

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<番組概要>
番組名:マスメディアン 妄想の泉
放送日時:毎週土曜 24:30~25:00
パーソナリティ:ハヤカワ五味
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/mousou/
番組Twitter:@mousou_tfm
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