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2020.1.9

きっかけはタモリの一言!? キングコング・西野亮廣が絵本を描いた理由

ファッションデザイナー、起業家、インフルエンサーなどマルチに活躍するハヤカワ五味がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「マスメディアン 妄想の泉」。この番組では、さまざまなフィールドで活躍する起業家やクリエイター、アーティストをゲストに迎え、未来を面白くするヒントを“妄想しながら”探っていきます。1月4日(土)の放送は、お笑いコンビ・キングコングの西野亮廣さんが登場しました。


ハヤカワ五味、西野亮廣さん


◆テレビから遠ざかったわけ
現在、お笑い芸人としての活動だけにとどまらず、絵本作家、国内最大の会員数を誇るオンラインサロン「西野亮廣エンタメ研究所」のオーナーなど幅広い分野で活躍している西野さん。

20歳のときにバラエティ番組「はねるのトびら」(フジテレビ系)のレギュラーに抜擢され、のちにゴールデン進出を果たす大躍進ぶりでしたが、「そのときにはもうテレビ(の仕事)はやめようかなって。テレビから軸足を抜いて別のことをしようと思っていて、絵本のほうに進んだ」と告白します。

西野さんが絵本を描くようになったきっかけは、タモリさんから言われた「絵を描いてみたら? お前の性格ならきっと描けるようになるから」という何気ない一言だったそう。

◆積極的に仕事をやめる姿勢
さまざまな分野でマルチな活動をする根底には「最近“やめない”ってあまり良くないなと思っていて。基本的に、軌道に乗ったなと思ったらやめるようにしているんです」と話します。

なぜなら「1つの分野でめちゃくちゃ頑張って成長しているにも関わらず、“スケジュールが埋まっているから”という理由で、もう1つ上の仕事が入ってこないから」。自分が“成長した”と実感したら、思い切ってやめたほうが「仕事はスケールアップしていくと思っているので、積極的にやめるようにしている」と持論を展開します。

それは、オンラインサロン会員の入退会状況を見ていても感じることがあるそうで、「面白いのがうまくいっているときって、会員数はあまり増えないんですよ。うまくいっていようが、失敗していようが、挑戦しているときは会員数が増える。連載漫画に似ているかもしれないですね。主人公がずっと勝ち続けていたら誰も観ない。勝ったり、負けたり、成功したり、失敗したりというのがとても重要で、挑戦したほうが、応援する甲斐があるというかファンができる」と西野さん。

◆絵本は映画の“チラシ”
西野さんが手がけた絵本「えんとつ町のプペル」(にしのあきひろ名義/2016年)は、累計発行部数40万部の大ヒット。さらに今年は、舞台化された「『えんとつ町のプペル』THE STAGE」の上演、さらには「映画 えんとつ町のプペル」が12月公開予定と、絵本の枠を飛び越えています。

そもそも、西野さんが「えんとつ町のプペル」の物語を書き上げたのは2011年。そのとき、すでに頭のなかでは「先に映画化することを見越していた」と言います。とはいえ、まったく知られていない作品は誰も観たいと思わないし、自分なら観に行かないだろうと感じた西野さんは、「じゃあ、映画に足を運んでもらいたいと思ったときに、“まずは絵本だ”と思った」と振り返ります。

「映画の全10章あるうちの3章と4章だけを絵本にしているんです。なので、1章と2章と5章以降はまだ世に出ていないんです。もっと言うと、(絵本には)主人公もまだ出ていない」と笑います。さらに「要は映画のチラシとして絵本を出して、それで知ってもらって映画館に足を運んでもらおうという順番ですね。舞台は(映画の)8割くらいですね」とも。

経緯を聞いたハヤカワは、「それは、けっこう衝撃。映画が(物語の)全部ということは、(舞台や絵本)それぞれを楽しんでも、新たにまた楽しめるんですね」と西野さんのアイデアに舌を巻いていました。

◆エンタメは「BBQ型に移行している」
絵本「えんとつ町のプペル」の舞台化、映画化が現実となっていくなか、「『えんとつ町のプペル』に限らず、サービス業やエンターテインメントも、プロがつくって『さぁ、召し上がれ!』っていうレストラン型のようなところから、お客さんが食べたいものを自分がつくりたいというBBQ型に移行している」と実感を語ります。

それゆえ、映画も同様に「自分たちがつくった映画を観たいだろうなと思ったんです。そうなると、(作品に)関わる人数を増やしたほうがいいなと。今年は、自分が全都道府県をめぐって、映画館で1時間半くらいかけて『映画 えんとつ町のプペル』のストーリーを全部しゃべって、そのあと来場者たちみんなと飲みに行くという(笑)。それで“こうやって(作品を)広めていこう”という話をしたら、たぶん公開初日に映画館に足を運んでくれると思うんですよ」と斬新な企画内容を明かします。

新たな発想はそれだけには留まらず、「今、『えんとつ町のプペル』を著作権フリーにしているんですよ。だから国内の個展などは、お客さんがやってお客さんを呼んでいるという。お客さんが商品を開発していますし」と西野さん。

この試みによって、「えんとつ町のプペル」を活用した電車や保育園があることを、SNSを介して知ることも。「みんなが発信できる時代になったから、こういう現象が起こっているので、面白いなと。70億人に届けようとするよりも、著作権フリーにして70億人でつくったほうが70億人に届くなと思ったし、そっちでいい」と思いを語ります。

これを受け、ハヤカワは「最終的に伝わっていますもんね。それこそ、K-POPのアイドルとかでもファンが自主的に広告を出しているケースがあって、(ファンの)推しを広めたいという思いを、ある意味、一緒に巻き込んでやっていくみたいなことなのかも。推しやすくするのはいいですね。好きなアニメとか関わりたいと思うし、それがオフィシャルに絡めるのはすごくいいと思う」と話していました。

次回1月11日(土)の放送も、引き続き西野さんをゲストに迎えてお届けします。どうぞお楽しみに!

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<番組概要>
番組名:マスメディアン 妄想の泉
放送日時:毎週土曜 24:30~25:00
パーソナリティ:ハヤカワ五味
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/mousou/
番組Twitter:@mousou_tfm
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